読書感想文① 「凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク」

佐藤昌弘さんの書籍です。

私は,弁護士になる前は,サラリーマンをしていました。営業でした。飛込営業とかテレアポとかやってました。その当時も,一度この本を読みました。当時,とても参考になったのを覚えており,この本に書かれていることを実践していたのを覚えています。


今回,弁護士の視点から改めて読んでみるとどんな感想を持つのか,ふと興味が湧いたので,読んでみました。


皆さんが弁護士にどのようなイメージを持たれているかはわかりませんが,ひと昔前までの弁護士と言えば,事務所構えて座ってたら仕事が勝手に舞い込んできたという話を聞いたことがあります。皆さんのイメージもそうなのかも知れません。

しかし,今は,司法制度改革の結果,弁護士の人数が飛躍的に増加し,競争の時代に入りました(他の業界に比べたらまだまだと私は思ってますが。)。そこで,弁護士はホームページを作ってネット集客したり,異業種交流会に参加したりと色々営業活動が必要になってきています。


私はどうかと言いますと,もともと営業マンだったこともあり,そもそも,弁護士になったら営業しまくろうと考えてました。というのも,まだ専門的にセールスを勉強して営業している弁護士はいないと思ったからです。一人勝ちできるのではないかと考えたからです。

実際,現在は,ネット集客等には頼らず,何とか食って行けるだけの収入はあるかなと思ってます。この成果も,この本を昔読んで実践していたから生まれたものかも知れません。


ただ,もっと,他の業界の営業マンの方々にも負けないぐらいの営業ができるようになりたいと思い,初心に帰って,この本を改めて手に取ってみました。


前置きが長くなりましたが,この本の感想と弁護士業界でどう活かすことができるのか,ちょっと書いてみたいと思います。


なんと言ってもこの本は,冒頭のこの一言に衝撃を受けます。


「お客が欲しいものを,売ってはいけない。」


はっ?ってなります。この疑問を本文の中で解決していくような形で進んでいきます。

その中で,筆者が提案するのは,魔法のセールストークの4ステップです。

具体的な内容は,本を読んでいただければと思います。「魔法」と銘打っていますが,誰にでもできる本当に簡単な方法です。明日からすぐに実践できます。


この方法は,簡単に言うと,相手が本当に求めているもの(言葉には表れないニーズ。言外のニーズとでも言いましょうか。)とこちらが提供できるモノ・サービスを一致ないしは近づける作業です。


この点を弁護士という業界で考えるとどうなるでしょうか?

弁護士が提供できるサービスは専門性があるものです。そのため,相談者は,弁護士に依頼したらどうなるのかがわからないと思います。また,何を頼めばいいのかもわからないと思います。

つまり,相談者の言外のニーズを伝える術はないと思われます。このとき,魔法のセールストークの4ステップはかなり有効だと私は思います。


しっかり,言外のニーズをくみ取り,弁護士として提供できるサービスを提示し,相談者に安心感を与える。

近年,弁護士もネット集客をし,どこも「初回相談無料」になっています。そうすると相談者は,法律事務所巡りをして,弁護士を見定めるようになっていると思います。


そのような中で,魔法のセールストークの4ステップを駆使した相談を行えば,他の弁護士には絶対負けない,選ばれる弁護士になることでしょう。


このような概念のない弁護士業界だからこそ,差別化の意味でもセールストークの技術を相談に取り入れてみてはと思います。他には負けない法律相談ができるようになると私は思います。


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