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保育園にこそ危機管理トレーニングを広げたい。


なぜ保育園に必要か。


以前保育園看護師の観点から置き去りについて投稿しました。もしかしたら守れたかもしれない命、今後絶対にこんなことをおこさないようにしなくてはいけないそんな気持ちを持ちながら保育園で看護師として働いています。

ただ、保育園の中で何かされていないことがあるとふと思ったことがありました。それは、危機予知訓練です。これは看護師の世界では割としていることなので、そうか場所も変わればと思いましたが、ぜひして危険対策をしてほしいなぁと思いました。小さな命を守っているので。


危機予知訓練(KYT)とは

危険を予測して事故を未然に防ぐトレーニングです。
メリットとしては、
・安全意識が高くなる
・最後の目標設定で統一した行動がとれる
・他の人の危険の観点を知ることができ自分以外の意見も聞ける
があるかなと思います。

実際にKYTをしてみよう!!

インシデントがおこった背景などを記載する。
今回は例題として、アレルギー児にアレルギーの食材を間違えて配膳してしまった。ということにします。

まずすること
背景をとらえる。
いつ、どんな時に、どんな状態だったか。

例えば 
給食の準備をしていたとき。一人は子どもの手を洗わせ椅子に座らせ給食が配膳されるのを待っていた。もう一人の保育士は検食を行っていた。検食が終了した時に検食担当の保育士に栄養士から「今日は○○を使っているので▲▲ちゃんは別のメニューにしています。」と言われる。検食担当の保育士は配膳しに来た保育士にその子を伝えた。その後配膳担当の保育士が給食を運び、待機している保育士に「今日は○○を使っているようなので、▲▲ちゃんは別メニューです」と伝える。しかし、お腹がすいている子も多く泣いている子が多かったためしっかり聞き取れず、待っていた保育士が受け取りアレルギー児にアレルギー対象の食材が入ったものを配膳してしまう。帰ってきた検食対応の保育士が見つけて食べる前に交換することができた。

次に、
何が問題だったのかをとらえる
これは文章ではなく箇条書きでOK!!

例えば
・給食の準備を始める前に栄養士からすべての保育士にアレルギー児の対象の食材を出すのでその子は別メニューだと伝えるべきだった。
・また聞きが多すぎるので誰かが責任をもち配膳する
・栄養士が言わなくてはわからない環境
・ご飯前の準備がバタバタしている、人材不足
・役割分担があいまいで確立されていない
・アレルギー児がいつでも対応できるような場所に座っていない

次に上記で考えたものに対してどうしたらいいのか考える。
上記で書かれた一番大事だと思うものを一つ上げて。
今回は、
・また聞きが多すぎるので誰かが責任を持ち配膳する
にしてみます。

・給食の準備が始まる前に担当がアレルギーのものが無いか確認する。
事前にわかるように記載するものを作るか、直接聞きに行く。
・給食の準備開始時に担当が別の給食に入る保育士などにアレルギー食材の有無を伝え席順を考える
・配膳担当の保育士は栄養士に再度確認しどれが別対応のものなのか指さし確認ダブルチェックをする。
・園児の前に持ってきたときも他の保育士とダブルチェックで確認してから配膳する。

次に上記からまとめて決意表明のような短い文章にする。
例えば
わたしたちは給食準備の前からアレルギー食材の確認を行い、持っていくとき、園児に配膳するときにダブルチェックするぞ!!
のような感じです。

そして最後にこれをみんなで声に出して終了になります。

どんな時はかならずしたらよいのか。

大きなインシデントになってからでは遅いので、インシデントがおこる前のヒヤッとした瞬間の時点でするのが良いです。

大切な命を預かっている保育園なので大きなインシデントになってはいけないからです。

そのためにはちょっとこれはこわかったなぁ。もっとこうすればよかった。
こうすればいいのにと思うことを日々言い合えることも大切です。

保育自体の勉強会も大事ですが、やはり保育園全体で子どもの命を守るという意識も必要だと思います。

終わりに

危機予測訓練どうでしたでしょうか?
看護師時代は結構嫌だなと思っていましたが、実際看護師時代これで若手の意見を上司も理解してくれるなんてこともあったのでみんなの意識の見直しにいいなぁと思ったこともあります。ぜひ保育園でもされた方がいいかなと思います。古い保育の見直しにもなるかもしれません。時代によって子どもも変化していきます、その時代に合わせた保育も必要かなと思います。
ぜひ参考になると嬉しいです。最後まで読んで頂きありがとうございました。





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