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特許調査の出願人・権利者検索で留意すべき点【前編】

今回のWeekly特許検索は、意外と簡単そうで注意すべきポイントが多々ある出願人・権利者検索を取り上げます。

出願人・権利者というのは簡単に言ってしまえば企業や大学・研究機関名です。もちろんドクター中松(中松義郎氏)のような個人発明家が出願人・権利者になることもあります。

なお、データベースはJ-PlatPatをベースに説明しますが、海外企業の出願人・権利者検索の場合は、J-PlatPatだけでは十分ではありません。どういうデータベースを利用したら良いかについては後で説明します。

それでは、さっそく解説に入っていきます。

1.出願人・権利者検索を行う際のキホン

まず出願人・権利者検索のキホンとして押さえるべきは、

1)正式社名の確認
2)現在社名と過去社名の確認

の2つです。

よく研修・セミナーで取り上げる1)正式社名の確認の例としてユニクロがあります。

株式会社ユニクロという会社もあるのですが、特許等を出願する際や親会社の株式会社ファーストリテイリングが出願人・権利者となります。

それ以外にも自動車メーカーのホンダ。

株式会社本田技術研究所という組織もありますが(また特許出願も200件弱ありますが最近はゼロ件)、特許出願を行っているのは本田技研工業株式会社になります。

それではホンダで検索するとどうなるかというと、

株式会社ホンダアクセス
株式会社ホンダロック
ホンダ リサーチ インスティテュート ヨーロッパ ゲーエムベーハー

のようなホンダの子会社・関連会社がヒットします。子会社・関連会社まで含めて収集したいのであれば「ホンダ」で調べても良いですが、あくまでも自動車メーカーのホンダだけを収集したい場合は、本田技研工業株式会社で調べましょう。

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