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公開技報は誰が利用しているのか?-発明の公知化手段-

「知財情報を組織の力に®」をモットーに活動している知財情報コンサルタントの野崎です。

いきなりですが、公開技報ってご存じですか?

発明推進協会が行っている

インターネットに公開されたホームページ情報等をご登録いただき、その内容をお客様に代わって公開することにより、効果的な後願排除を可能とするサービス

です。利用料金は

となっています。

昔は特許電子図書館(IPDL)で公開技報の全文PDFを閲覧することができたのですが、現在は残念ながら2011年以降に発行された公開技報を見ることはできなくなりました。

ただし、公開技報の発行元である発明推進協会の「公開技報WEBサービス・ホームページ登録サービス」を利用すれば、書誌事項で検索することは可能です。

ちなみに、全文検索したい場合

のような利用料金が必要となります。

ちなみにJ-PlatPatでも2011年以降の公開技報を検索することはできませんが、文献種別で[公開技報(N1)]を選択すれば、2010年以前に発行された公開技報を検索・閲覧することは可能です。

今回は、この公開技報について発行トレンドと直近2021年発行の技術分野ランキング(IPC・FI)および企業ランキングを見ていきたいと思います。

1 公開技報の発行トレンド

まずは公開技報の発行トレンドを見ていきます。「公開技報WEBサービス・ホームページ登録サービス」の「公開技報書誌検索」で発行日をYYYY-MM-DDの形式で入力すれば、各発行年の公開技報件数を確認することができます。

ちょっと古いですが1992年から2021年までの件数推移を見ると、

公開技報の発行件数推移

のようになっており、1993年には35,041件も発行されていましたが、年々減少して、直近2021年には1,576件まで落ち込んでいます。

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