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特許から見た企業・ベンチャー動向

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GAFAM+BATなど注目を集めている大手企業テクノロジーから、注目テクノロジーのベンチャー・スタートアップに至るまで幅広い企業を対象にして特許出願状況から見たトレンドを解説。
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【特許から見るM&A】日立金属はどこに買収されるのか?-日本企業編-

事業再編を進めている日立製作所。 日立化成(現昭和電工マテリアルズ)を昭和電工に売却したのに続き、御三家といわれた日立金属を売却するための1次入札を昨年11月末に実施しました。 また、昨年末には産業革新投資機構(JIC)が日立金属への出資に名乗りを上げたとのニュースも流れました。 日立金属は2013年には日立電線を吸収合併し、素材・材料メーカーとして幅広いラインナップを誇っています。 1次応札に応じたのはベインなどのファンドでしたが、なぜファンドなのか?という疑問があ

【特許から見る】IBMの顔認証事業の特許はどうなるのか?

IBMが顔認識事業から撤退することを表明しました。 知財サービスに従事している自分からすると、こういうニュースを見ると気になるのが IBMの顔認証・顔認識関連特許はどうなるのか? という点です。 本記事はあくまでも私個人の推測になりますので、本記事をベースに何らかの意思決定をされた上での損害等について責任は負いません。ライセンス先・売却先候補を探すための特許分析のアプローチとして参考にしていただければ幸いです。 IBMの取りうる手段は大きく3つ 1.特許群を放棄(

【特許から見るM&A】昭和電工の日立化成買収によるシナジーは?

2020年4月末になりますが、昭和電工が正式に日立化成を連結子会社化したことを発表しました。 日立化成の買収にはカーライル、ベイン、日東電工、そして昭和電工が名乗りを上げていましたが、最終的には昭和電工が日立化成の時価総額の約3倍である1兆円規模で買収することになりました。 昭和電工はプレスリリースにおいて、 今回の再編を機に、化学業界の川上(素材)に位置する昭和電工グループと川中から川下(機能・モジュール・評価)に位置する日立化成グループが一体となり、今後予想されるグ