【高城剛】日本経済リセッション宣告
急になのか?分かっていたからなのか?日経平均株価が市場最高値を叩き出したとニュースで大騒ぎになったが、肌感でそんなにバブルのように景気が良くなっている等とは到底思えない。まして円安で海外旅行に行きにくい中、国内旅行で落ち着いている資産保持者のシニア層にとっては、持ち株や資産があがって懐は大きくなっているかもしれない。
シニア層が文句を言わずに満足してくれているのは世の中が静かになって良いが、あぐらをかかせてしまうと、そのしわ寄せが若い年代にやってくるというのは当然の結果だ。
そんな日本経済の現状は一体どうなのだろうか?高城さんのメールマガジン「Future Report」 Vol.662/Part2のQ.3の「日本の不況」に関しての質問に対して、紹介してくれたのが以下のロイター通信の参考リンクの一部を抜粋。
さも、当然のように書かれているが、日本は2023年の年末の段階で、回避する事のできない円安により、世界に先駆けていち早く「景気後退入り」しているという。
ちなみにここに登場するインタビューに答えているのは日本で一番メディアに出るスーパーとして恐らく知らない主婦はいないのではないかという「アキダイ」の秋葉社長。先日、M&Aで大きなグループ傘下になった事でも知られ、もはや影響力は国際級になってきた気がする。
ロイター通信の日本経済リセッション宣告
ロイター通信の記事は日本の東京郊外のスーパー「アキダイ」では、日本人消費者の生活が苦しい為、高額な牛肉の消費量が減り、最も安い鶏肉が売れる事から、鶏肉の仕入れ量を増やしているというものだ。日本人はポークすら買う人が減ってきたという衝撃的な報道でもある。
確かにニセコや熊本、京都など、外国人観光客で一部バブルを迎えている場所はあるようだが、一時的なものかもしれない。
何と言っても衝撃的なセンテンスは"Japan unexpectedly fell into recession at the end of last year as domestic consumption, which accounts for more than half of the nation's economy, faltered."であり、日本は昨年末に国内の半分を占める国内消費の低迷により、突如として予想外のリセッション入りしたとハッキリと記載されている。え、そうだったの?と聞き返したくもなる。当然、円安の事にも言及されており、いくつもの複合的な要因から英国、または欧米諸国から日本は「景気後退」に入ったとされてしまった。
「景気後退」とはいつ始まるのか?
確かにリセッションに入ったという事は、誰がいつ決めるのだろうか?実際に昭和のバブルが破裂した際には、多くの人がそのバブルが破裂している事に気づいていなかったという。一般市民にはその影響が来るのは実際、数年かかるらしい。そして、その頃から換算して、後に正式に「いつ景気後退」が始まったのか?と定義されるのだろう。他国が決めるものでもないし、そんな失礼な話はないと思う。仮に自国が「認めなければ」リセッション入りしたという事にならないのであれば、それは「敗北」を認めたと宣言出来るか否かによってしまう。そんな事、日本に出来ないだろう。
結果として、それは振り返るとロイター通信の報道である、2023年12月という事になるのだろうか?
正直、日本人は、景気後退してるのではなく、景気は良くはなっていないが、悪くなっていない、低空飛行のままだと思っている人が多いと思う。だって、生まれた時からこうだったのだからと、20代、30代の人は思うだろう。
しかし、世界的に見れば30年近く低空飛行していた飛行機が、緩やかに下降していくのが見えているのかもしれない。当の日本人にとって、30年近くも低空飛行していた飛行機が、よもや墜落するだなんて思いもしない。
高城氏も常にメルマガで語っているが、事実かそうでないかを問答するのではなく、俯瞰的に見た時に、外から何を言われているかを考える視点が大事だという。日本のリセッション入りは英国のロイター通信が決める事ではないと思うが、逆に誰が決めるのかと問われたら、ある程度権威がありリベラルな報道が保てるメディアかもしれない。
Future Report Vol 662 Vol.2「世界の俯瞰図」
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Photo by Nick Nice
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