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新しい和酒「浄酎」を届けたい!「つくりて」と「つかいて」を繋ぐ翻訳者への挑戦

みなさん、こんにちは!
チュウゴクシコクチームの三宅川です。
散る桜に名残惜しさを感じる今日この頃、アナザー・チュウゴクシコク展を開催し、駆け抜けるような日々を過ごしています。

まずは簡単に自己紹介をさせてください!
18年間愛媛県で育ち、2年前に上京してきました。
そして、アナザー・ジャパンという面白いプロジェクトに興味を持ち、心赴くままにこのプロジェクトに応募しました!
よく「アナザー・ジャパンになんで入ろうと思ったの?」とお客様に尋ねられますが、

①漠然と高校生の頃から経営者になりたいという夢を抱いていた。志が高いメンバーと一緒に本気で経営を学び実践できること。恐れずたくさんのことに挑戦させていただける貴重な環境があること。
②高校生での海外交換留学の経験から、自分自身の日本の文化への理解の浅さを痛感し、日本人が自国の文化を深く知るきっかけづくりをしたいと思ったこと。

そう思って現在、大学を休学してこのプロジェクトに取り組んでいます。
私は今回広島、愛媛、高知県の仕入れを担当し、現地に赴き、自分の足で地域を歩きました。地域で活躍するかっこいい大人の方たちと出会い、私も一経営者として対等にお話していただける、そんな充実した仕入れ出張でした。

「芸予、語らう浄酎海道」開催

4月17日(水)から4月30日(火)まで、郷土愛×偏愛特集で、日本酒でも焼酎でもない新しい和酒「浄酎」にスポットライトを当てます!お酒が好きな方でも、もしかするとあまり聞きなじみのないお酒かもしれません。このnoteでは、私が惚れ込んだ「浄酎」の魅力を存分にお伝えしたいと思います。

郷土愛×偏愛特集とは・・・

アナザー・ジャパン2期生は個性豊かな18名の学生(「セトラー」=エリア担当経営者)で活動しております。2期生からは、より一人一人の郷土愛にスポットライトを当て、個人が強く届けたい商品を2週間ごとにピックアップする「郷土愛×偏愛特集」が始動。特定のエリアを舞台に、学生が自身の「偏愛」にもとづいてセレクトした商品をラインアップします。

新しい和酒「浄酎」


浄酎という新しい和酒

広島の福山市から車で50分の神石高原町に使われなくなった酒蔵を再生して営む、ナオライがあります。

酒蔵の前での記念写真

そこでは日本酒を低温で蒸留させる(低温浄溜)という独自の技術で、日本酒でもなく焼酎でもない新しい和酒「浄酎」が作られています。
浄酎づくりは、日本酒(純米酒)から低温で蒸留しアルコール分を抽出することから始まります。一般的に日本酒は長期熟成を一部古酒を除いては推奨されていませんが、浄酎はアルコール濃度が高いためウイスキーのように長期保存することができます。
このピュアな蒸留酒が「浄酎-Purified Spirit 白紙垂(銀紙垂)」です。日本酒の繊細な香り、豊かなお米の風味、洗練された華やかな味わいが楽しめます。アルコール度数はなんと41度です。個人的にはロック、炭酸割りがおすすめ!
また、アルコール度数が高いからこそ浄酎は樽でも熟成することができます。そうしてできたのが「浄酎-Purified Spirit 金紙垂」。アメリカンオーク樽で半年から一年ほど熟成させることによる作用で、バニラのようなフレーバーでまろやか、かつ甘い味わいが楽しめます。

三角島で誕生「琥珀浄酎」

実は、神石高原町の前に訪れたのはナオライが本社を構える「三角島(みかどしま)」でした。

島では猫ちゃんがお出迎え

広島県の呉から大崎下島の久比までバスが出ており、そこから一日5本しか出ていない船で10分。愛媛県出身の私ですら知らない、瀬戸内海に位置する小さな島を訪れました。

ここでは皮ごと食べられるほど安全なレモンを有機栽培で育てています。農薬、防腐剤、化学肥料など一切使用しないこだわり抜いたレモンです。

日本酒を低温で蒸留(低温浄溜)した「浄酎」と、この三角島のレモンの皮を一緒に樽でつけこんで誕生したのが「琥珀浄酎」。琥珀という名にふさわしい、黄金色の繊細な色合い、レモンの香り成分であるリモネンがふわっと香ります。飲み口はウイスキーで日本酒が得意ではない方にはぜひ試してほしい浄酎です!

私はこの琥珀浄酎が特にお気に入りで、バニラアイスとの組み合わせ、またチョコレートと一緒に呑むと至福の味なんです!まだ大学生なので、40度のお酒は少しハードルが高いのですが、そんな私でも楽しめる飲み方です!

アナザー・ジャパンでの展開商品

白紙垂(銀紙垂)、金紙垂、琥珀浄酎、今回はこの3つの浄酎をアナザー・ジャパンでお取り扱いさせていただいております。

サイズ展開は180ml、300ml、710mlの3つです!

★180mlがおすすめな方★
・日常ではお酒を嗜む程度の方
・数種類の浄酎の飲み比べを楽しみたい方にはこの180mlの3本(白、金、琥珀)をご購入することをおすすめします!

★300mlがおすすめな方★
・お気に入りの浄酎をしっかり味わいたい方。
・ビジュアルも楽しめます!瓶をお部屋に飾ってみませんか?

★710mlがおすすめな方★
・お酒を呑むのが大好きな方!
・部屋に浄酎を飾りながらお酒を少しずつ飲んでいきたい方!
・家での団欒が多い方!お友達や家族などを日常的にお家に呼ぶ方!
・710mlの浄酎は、白紙垂、銀紙垂、金紙垂、琥珀浄酎それぞれ限定一本しかお取り扱いしていません!
皆様に浄酎と出会ってほしい、その一心です!

ナオライが日本を救う?!

①浄酎で酒蔵再生!
日本の酒蔵は年々減少しており、毎年廃業する酒蔵が後をたちません。。後継者不足に加え、若者の日本酒離れなど消費量が減っていることも理由として挙げられます。
現在、大規模な酒蔵100社が市場の90%を占め、残りの小規模な1300社の酒蔵が10%を取り合い競っている現状で、低収入になってしまうことも深刻な問題のひとつです。(国税庁 清酒製造業の概況よりhttps://www.nta.go.jp/taxes/sake/shiori-gaikyo/seishu/02.htm
ナオライは全国の酒蔵と提携を結び、浄酎に使う日本酒を仕入れることで、新たな価値を見出そうと取り組んでいます。

②副産物も活用
浄酎の生産工程において、生まれるエキスや酒粕などに着目し、ナオライでは調味料なども開発しています。現地ではその調味料で味付けしたお鍋やサラダを三宅社長、ナオライ自然農パートナーの竹田麻里さんと一緒にいただきました。

③生きとし生けるものすべての命を尊重する
日本酒は通常酒米を使用します。しかし、もし日本酒が売れなかった場合、大切に米農家さんが作ったその酒米は使い道がなくなり、農家の方々の働きまで無駄になってしまいます。しかし、浄酎は酒米ではなく、食米を使用。食米をお酒にすることで、もし浄酎が売れなくてもお米として販売できるのです。無駄になるお米を生まないことを大切にしています。

④在庫消化不良に陥らない
一般的に日本酒は長期熟成を一部古酒を除いては推奨されておらず、新酒の方がおいしいと言われ続けてきました。しかし浄酎は長期の常温保存が可能で、古ければ古いほど価値が高まるモデルに転換しています。そしてそれは市場を広げられることにもつながります。

浄酎をつくることで日本酒の酒蔵が潤い、それはそれぞれの酒造りの文化を守ることにも繋がっていくのです。

なぜナオライをセレクトしたのか

三宅社長のnoteを読んだことがきっかけだったように思います。
ナオライは「生産者と消費者の壁を溶かす」をテーマに「生産者になる旅」に取り組んでいます。農作業や酒造見学などを含む、お米ができるまでに、お酒ができるまでに、レモンができるまでに、浄酎ができるまでにたくさんの工程を踏んでいる。そんな生産過程の大変さに共感してもらい、追体験してもらいたいという想いから体験を提供していたのだそうです。

三角島の海。瀬戸内海らしからぬ荒々しい海を見ながら、アナザー・ジャパンのためにとった「休学」という選択を自分の手で正解にするぞと決意。

それを読み私はアナザー・ジャパンのコンセプト「いらっしゃい、おかえり、いってらっしゃい」の「いってらっしゃい」を達成できるのではないかと考えました。現状、「いらっしゃい、おかえり」は店舗にて実現できても「いってらっしゃい」につなげることに難しさを感じています。
私たちの最後のお仕事は「いってらっしゃい」とお客様を現地に送り出すことです。

そのアナザー・ジャパンのコンセプトとナオライが目指しているところが一緒だなと思ったのが始まりで、こうやって浄酎を手に取った人を現地へ「いってらっしゃい」と送り出したい!そこに住まう人々の暮らしや生き方をあなたの足で辿ってほしいな!と思っています。
実際にナオライでは宿泊所免許を取得し、Naorai Stayのプロジェクトをスタートさせているとのことなのでご紹介させてください。

Naorai Well-Beingとは:心・身体・土と繋がる運動 の三項目を重視することにより五感が整られる状態と定義しています。
心はナオライが造る浄酎やMIKADOLEMONや琥珀浄酎の自分と向き合うお酒の体験を
身体は発酵食品や有機食材を通じて身体が喜ぶ食体験を
土と繋がる運動はミカドレモンを育てる自然農を通じた土との繋がりの体験を
それぞれご準備しています。
ご滞在いただく皆様に醸された体験をいただければと思います。

公式HPよりhttps://naorai.co/news/24146/

翻訳者であること

ナオライの由来は、神に供えた酒や食べ物をいただく儀式「直会(なおらい)」です。
日本文化では、古くから神聖な場所にはお酒を楽しむ宴会があって、人とのつながりを大切にしてきました。三宅社長は自然と向き合い、自分自身とつながる時間に、仲間や家族と対話する時間にこの「浄酎」を飲んでほしいと話してくださいました。

出張での浄酎を囲んだ楽しいひととき。三宅社長にビジョンを熱く語っていただき、その中で自分にはどんなことができるのかを考えました。

可能性を秘めている「浄酎」とたくさんのお客様に出会ってもらいたい。
そのために私は「浄酎」「ナオライ」の魅力を伝える「翻訳者」として、店舗に立っています。私が体力の許す限り、アナザー・ジャパンの店頭に立っているのも出来るだけ多くのお客様に直接魅力をお伝えしたいからです。どの商品も、私が事業者さんと、つくり手さんと会って話しているからこそ、「つくりて」と「つかいて」をつなげる架け橋になれている気がしています。

アナザー・ジャパン2期目も5つめの企画展となりました。正直、黒字にするにはまだまだの売上ですが、V字回復の兆しは見えている気がしています。チュウゴクシコクチームは平日8万円、休日10万円という目標を立て、この目標に向けて目の前の接客を頑張っているところです。お客様にとって居心地の良い接客はどんなものだろうか?商品の魅力をお客様にお伝えしたくて、商品知識が先行しすぎていないか。毎日お客様との適切な距離を探しています。

この「芸予語らう浄酎海道」の特集を通してたくさんのお客様に浄酎をお届けすることで、アナザー・チュウゴクシコクの企画展もさらに盛り上げていきたいです。もちろん、目標は完売!!つくり手さんにもお客様にも喜んでいただける2週間を目指します。

さいごに

私は高校生の時からなんとなく、経営者を目指していました。だからこそ、出張は、地元で生き生きと働く憧れの経営者の皆様から多くのことを学べる貴重な経験でした。私に時間を割いてくださった全ての事業者様に大変感謝しております。

休学を決めてこのプロジェクトに挑戦した今
私たちが自信を持って選んで仕入れてきた商品たちと多くの方に出会っていただきたいです。
つくりてとつかいてをつなぐ場所、アナザー・ジャパンにて
心よりあなたをお待ちしております。

今回のライター:Honoka Miyagawa


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