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ダンボールのあり方を考える。

「諦めない」と掲げた年末から年をまたいでのnote的書き初めとなります。
書き初めくらいは少し前向きなスタンスでいきたいと思います。

昨今、プラスチック削減が大きなテーマになっています。
実際どこまで現実的に進められるのでしょうか?
わたくしもデザインした洋服をお取引先、お客様にお届けする中で少なからず包装に頼らなくてはなりません。昔ながらの八百屋さんが野菜を売るように、包装もせずに直接買い物カゴにお入れ頂くことが出来れば良いのですが、そういう訳にもいかないのが現実です。
こちらから洋服を出荷する前に袋詰めをして、ダンボールに梱包してから配送業者さんに託す。店舗さんに到着後は通販の場合はまた梱包してお客様に発送される。その都度、トラックで輸送される際の大気汚染も気になるところではありますが、それはさておき、エアパッキンなどの梱包材がさらに加わる場合だってあります。

これらの包装は、なぜ必要なのか?
一番は商品が汚れたり濡れないようにしていること、そして管理がしやすいよう中身が一目でわかるために透明になっていることなどが挙げられます。
汚れへのケアは消費者のためですが、透明なのは業者側の都合という部分もあります。
例えば、あなたがネットで購入した白いシャツが、ダンボールを開けると裸で入っていたとします。どうでしょうか?
例え汚れていなかったとしても、気分を害するでしょうし、少しでも汚れていたら、返品する人がほとんどではないでしょうか。
お客様にお届けする前に入っていた袋を、わざわざ紙の包みに変えても何の解決にもなりません。そんなこんな事情が重なりあって、流通の間にOPPなどのプラスチック袋が存在してしまいます。

つまり、プラスチック削減は、ある一部分の改善だけではなく、作り手からエンドユーザーまでの一貫した意識改革が必要なのです。

それだけにすぐには到底変えられない。

皮肉なことに、非接触になればなるほど過剰な包装になる要因は増える。
お客様と対面で接客をしていたら、こんな取り組みをしていますと言えば、ご理解頂けるお客様は結構多い気もする。
しかし、ビジネスが大きくなればなるほど消費者との距離は生まれ、全員の意思疎通は不可能に近い。
そして、汚れ以外にも、食品関連には衛生面は大きな壁である。
食中毒など、万が一、万が一が包装を増やすことになってしまうのも致し方ない気もします。

大量生産、大量消費の時代を経て、安心安全の時代、お客様は無意識のうちに過剰包装を求める常識になってしまいました。
それなら、この常識をどう崩すのか?
個々の小さな部分での変えられる所はもちろん変えていくとしても、次に何をすればいいのだろうか?
それは容易なことではなく、ゆっくりゆっくり意識や常識を変えていくのが一番の近道なのかもしれません。

意識を変える…そう、
まずは意識だけを変える。

それならダンボールから変えてみたらどうだろう?
外見の梱包はそんなに綺麗じゃなくてもよくないですか?
だから、ビジネスシーンでも再利用をおかしなことではなくしていきませんか?
ダンボール自体はリサイクル出来る資源ゴミかもしれませんが、意識改革の入り口には丁度良いと思うのです。
お買い物した物、仕事で届く納品などが、中古ダンボールで届いても良いじゃないですか。これを「失礼な会社だ」と考えてしまう思考こそ変えていくのです。
通販市場が盛り上がり、もうマックスのところまできています。その度に新しいダンボールが必要という常識なら世の中なんて変わるはずがありません。

中古のダンボールがあるならまずはそれを使う、なければ無理なく新しい物を使えばいい。
それが常識になれば、包装への意識も自ずと変わってくるはず。
そう信じたい。

改めて今年のわたしの目標は、中古ダンボールの再利用を出来るだけお願いしていくこと。
まずはご理解頂けるお取引先様から徐々にはじめていきます。


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