見出し画像

ここから半年、世の中をよく見ておこう

政治が動き、大きく舵もきられた。
不透明感と期待感が入り混じった空気の中、10月を迎えた。
まるで鳥籠の鳥が突然扉を開けられたかのように、躊躇しながらも止まり木から外界をじっと眺めているかの雰囲気を感じた。

一方で迎える側の企業は否が応でも動き出す。
そんな今こそ、身の回りの日頃何気なく触れているモノやサービスをよく見ておくべきでしょう。

動き出すといっても皆が手探り状態であることと元の世の中ではないことは承知の上、そんな時代になってきたからこそスタンスというものがはっきり浮かび上がってくる時ともいえます。
経営状況も業界によって様々ではありますが、一からじっくり立て直しながらもう一度足元を固めるのか、はたまた小手先だけの安さに走るのか・・。二者択一ではありませんが、揺らぐちょうど端境期になると思います。

サスティナブルやジェンダレスなど新たな時代へのキーワードも掲げられることが多くなっているわけですが、決してイメージだけにとらわれてはいけません。その企業やグループが全体で何をしているかをしっかり見るべきです。

ちょうど2年前の秋頃でしたか、わたしは翌年のTシャツデザイン案を考えていました。

Hi Story
“イワシ缶詰業が盛んであったカリフォルニア州モントレー。しかし、50年代に入る頃には乱獲がたたり、キャナリーロウの工場群は軒並み閉鎖に追いやられることになります。
そこで、モントレーは街をあげて海洋資源を取り戻すための活動に従事する決断をします。当初はこの大きな展開にあきれていた失業者たちでしたが、徐々に賛同する者が現われ、数年後にモントレーは「sustinable seafood(サスティナブル シーフード)」で一丸となっていました。
その後、何十年もの努力と時間、普及を重ね、新しいカタチの復興をとげることになります。
現在では、誰もが知るサスティナブルな街として世界中に知られることとなりました。
当時、活動拠点となった缶詰工場跡地E5エリアは現在も MONTEREYBAY MUSEUM としてsustinable seafood(サスティナブル シーフード)の普及活動に努めています。”
*Hi STORYに登場する人物や団体名等はすべて架空のものです。

画像1

いつもとは違い、ほぼ実話に近いお話しをテーマにしました。
以前から好きな話しでしたから、昔にこんな選択をしたということを知ってもらうためのデザインでした。偶然にも"サスティナブル"という言葉が世に大きく知れ渡る一年程前のことでした。
春になり、世の中は未曾有のコロナショック。Tシャツを出すタイミングとして、このテーマは自分たちの選択で再生するという意味ではとても良かった。

そうこうしているうちにSDGsというキーワードが徐々に取り上げられ、その言葉を聞かない日がないほどになっていきました。
しかし、環境問題は今に始まったことではありませんし、もちろんサスティナブルという言葉は存在していた訳です。

それがここにきて、突然キーワードのように掲げられると違和感を覚えずにはいられません。

これらの言葉自体を売り物にしてない?

今までどんな取り組みをし、何を大事にし、そして今、全体で何をしているのか、表面だけでなく裏側もしっかり見て判断しなければなりません。


この僅か一年半の間にも、私たちの知らないところで様々なことが推し進められていることと思います。
普段なら目に見えるはずのものもコロナの影に隠れて進んでいきます。

明日からの選択とその責任は、次の世代に大きく作用する。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?