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確かあのシーンのあのスタイル

自分が生まれていない時代に憧れを持つことがあります。
その多くは映画に描かれた世界観に強く影響されているような気がします。それらの時代は今よりも遥かに貧しく、混乱した世の中であったに違いありません。しかし、そこは映画の中、良くも悪くも美しい描写に描かれていて、それに翻弄されているところも否めません。

特に世界が混沌とする1940年代、また60年代後半から70年代前半(生まれていますが)あたりの文化や風土、人々や街並みに魅了されてしまうのです。
何年か前に作成したallinoneのサスペンダーパンツやanother20thcenturyのNIRVANA66はそんな興奮冷めやらない状態でデザインしたものだった気がします。当時はなかなか受け入れてもらえなかった覚えがありますが、今見てもとても新鮮なアイテムです。
今年のanother20thcenturyヤンキースクラシックもそんなテイストを取り入れた一品ともいえます。

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とはいえ、特別な作品があるわけではありません。
きっと、いくつかの作品が積み重なってできたような気がしています。
コットン55%、リネン45%の少し肉感のあるリネンチノクロス生地。
細かなネップ感が何とも言えず魅力的で懐かしさを感じさせます。
グランパシャツやホワイトワークシャツとの相性も抜群です。
わたしはランドリーの乾燥機にかけて更に表情に厚みを加えています。
(詳細※参照)

コットンチノのお手本がマックィーンやウッディ・アレンなら、今回のリネンチノは「ショコラ」のジョニー・デップ、「フォレストガンプ」のトム・ハンクス・・?。改めて映画を観直してもそんなモノは着ていないんですけどね、そんないい加減なインスピレーションも大切なんです。
おっと、「麻雀放浪記」の鹿賀丈史も忘れてはいけませんね…。

※ランドリー乾燥について
サイズ3を通常水洗いのあと、ランドリーの乾燥機で20分乾燥させましたが、ウエストやワタリの縮みはぐるり1cm程度でレングスが1.5cm程度縮んでいました。全体のシルエットが角がとれたように馴染んで、表面の風合いに少し柔らかみが加わります。環境によって縮みの程度は前後するかと思いますが、ご参考にしていただければと思います。
履きこんで通常のお洗濯を繰り返していただくだけでも自然と風合いは出てきます。


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