見出し画像

「正三角関係」のチケット騒動

皆さん、野田地図の新作「正三角関係」のチケット、確保できましたか?
自分はなんとか1日分だけ、滑り込みという感じで確保しましたが、今回は無理だなと半ば諦めていました。
野田地図先行予約は、最近自分は当選したことがないので、応募しましたが落選。その後のぴあカード優先は、自分はぴあカードを数年前に解約した(年間更新料ほどの恩恵がない)ので、応募できず。セブンイレブン先行もだめ、イープラスの先行予約が最大のチャンスだったと思いますが、それも紙チケット、電子チケットのどちらもだめ。
最後に芸劇先行抽選ってやつで、なんとか引っかかって、、、、という顛末でした。
ちなみに一般発売は、イープラスにつながって「よし!」と思ったら、決済画面で混み合ってエラーで弾かれて、そのまま終わってしまいました。

この騒動の原因は、まあ言わずもがな「松本潤」さんが出演されることが大きいと思います。そこに長澤まさみさん、永山瑛太さんとくるわけですから、そりゃあ売れないはずがない。SNSでも恨み節が多数で、松本潤さんのファンの方はどうだったのでしょう?

まあ、こうやって演劇に興味が高くないであろうファン層が、今回のような状況で観劇するという状況自体は喜ばしいのと同時に、初観劇が野田秀樹作品であることや、チケットに関する不正譲渡の情報が飛び交う様子には、不安を感じてもいます。

まず不正転売、、、、もちろんチケ流を責めてもしょうがない。単純に転売チケットを取り締まればいいだけ。だからSNS含めて多く出ている「譲ってください」「譲ります」系はほんとにやめておいたほうがいい。野田地図のチェックを甘く見ないほうがいい。調べているからね、転売チケットの情報を。

あと野田秀樹作品に初めて触れるであろう、松本潤さんファンには、相当の覚悟をもって観劇してほしいと思っている。
あの言葉の情報量、比喩、引用にどこまでついて行けるか?
脳と情報の勝負です。
お客さんがどうこうではなく、本当に親切ではないのですよ、野田さんの戯曲は、、、、。

松本潤さんが生で見えれば、2時間強、見ているだけでストーリーわからなくてもいいのです!っていう観客は別にこの話は気にしなくて大丈夫。
でも、お芝居として楽しむなら、真面目にわかりやすさは皆無とまでは言わない。
が、わかるための努力のハードルが、日本国内の演劇ではトップクラスに脳みそ働かせて見る作品の一つといい切れる。
野田秀樹とはそういうホンを書く人なんです。でも、これでもだいぶ丸くなったのです、わかりやすくなったのです。ストーンヘンジ三部作とか、面白いけど、まあ情報の洪水過ぎて溺れるのです。

しかし、あえていいます。
ようこそ、日本演劇のトップに触れる時間をお楽しみください、と。
野田さんが今後芝居を書く機会は、正直そんなに多くはない。ましてや出演する機会だって、もっと減るでしょう。
そんな変化の進むこのタイミングで、素晴らしいキャストと戯曲を楽しむ時間を得られた人々は幸せものです。
自分もそう思います。

この特別な体験を得ることができる貴重なチケット争奪戦の勝者、難解な情報の沼に溺れる喜びを噛み締めてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?