バイオリンはクラリネットよりお高い楽器か?

バイオリンをはじめてみて、イメージと違ってあれ以外とお金かからないかもと思い、またクラリネットは消耗品やオーバーホールで地味にお金かかるなあと思いちょっと比較してみた。
もちろん音大を目指すような人ならバイオリンが圧倒的にお金かかるが、アマチュアならどうだろう、イメージと違うのではないか、という趣旨です。


1.楽器本体
○バイオリン
1万円から数十億円。

○クラリネット
5万円から100万円くらいか。
ただし初心者用となるとバイオリンは5万円前後に比べ、クラリネットはプラスチック製を除く木製のものだとヤマハのYCL-450で実売15万円位からになり必ずしも安くない。

あまりわからないがアマチュアが使う上位モデルとなるとバイオリンは通常100万円くらいまでと言われる。
クラリネットは定番のクランポンR-13が実売40万円程度、実売100万円近いトスカを使うアマチュアもいる。さらにドイツ管などになると・・・

2.付属品・消耗品
○バイオリン
弓、肩当て、弦、弓の毛、松脂等
弓はやはり高いが(プロは100万円以上のものを使う)、はじめは付属のものや数万円のもの、カーボンなどもある。
弦はセットで五千円以上と高いが半年か一年に一度程度の交換で済む。バイオリンはフレットがないためか弦はギターなどより傷まない。芯は通常ナイロンなので金属製のE線を除きあまり切れない。
弓の毛交換は一年に1回程度か。4千円から、特別高いもので1万円程度。
その他消耗品は一度買えばかなり長く使えるし、そんなに高いものではない。

○クラリネット
マウスピース、リガチャー、リード等
マウスピース、リガチャーはそれぞれ1万円程度、消耗品で数年に一度は買い替えが必要。落として壊したりしたら一発で駄目になる。
リードは10枚入りで2500-4000円程度。どのくらい買うかは人によるが年に3-4箱以上は買うことになる。リード代が年1万円以下という人は少ないだろう。

3.メンテナンス
○バイオリン
弦、弓の毛替え以外ではそれほどない。たまに駒や魂柱の調整、その他調整があるくらいか。

○クラリネット
タンポやキーバランス調整で毎年のように点検が必要。数年に一度はオーバーホールで3-5万円かかる。この費用は後述する持ち替え管ごとにかかる。

4.耐久性
○バイオリン
バイオリンほど長持ちする楽器はないと言われ、半永久的。劣化どころか弾き込むほど音色が良くなるとも言われる。
高い楽器はそれなりに高く売ることもできるらしい。

○クラリネット
木の劣化がある。管体割れなど良くない楽器に当たることもある。
たまたま良い楽器ならけっこう持つが半永久的とはいえない。
基本的に買い替えが必要な楽器。

5.特殊楽器
○バイオリン
基本的に特殊楽器という概念がない。ビオラなどやる人もいるが別の楽器で、演奏中に持ち替えるようなことは通常ない。

○クラリネット
必要に応じて、Es管A管バス管など揃える必要があり、それぞれ数十万円から百万円超えもある。さらにそれぞれの消耗品費、オーバーホール代がかかる。
バスクラリネットのリードやマウスピースは高い。オーバーホール代も高い。
(ただしA管のマウスピース・リガチャー・リードは通常のB(Bb)管と同じものを使える)

6.まとめ
○バイオリン
プロを目指す場合、やはりバイオリンはお金がかかるようだ。
音大に入る人は五百万円以上の楽器が必要といわれる。ソリストとなると天井知らず。

しかしそうでないアマチュアには意外とお金がかからないかもしれない。
たとえ高い楽器を買っても、良い楽器なら半永久的に保ち、売ることになってもそれなりの値がつく。
消耗品、メンテナンス代も意外とかからない。

○クラリネット
プロでも百万円以下の楽器が一般的。ただし特殊管を揃える必要があり、それらが高く付く。
特殊管を吹かないアマチュアならそんなに費用はかからないが、オーケストラでは少なくとも通常のB(Bb)管の他にA管が必要になり、50万円以上の楽器を別途購入する必要がある。
吹奏楽ならB管1本のみでもやっていける。
使い込むほど楽器の価値は下がり、リセールバリューもなくなる。

リードなど消耗品にはバイオリンより費用がかかる。さらに特殊管を持てば掛ける本数で費用がかかる。特殊管の消耗品は高いものも多い。

楽器自体も半永久的ではなく、調整で数年に一度、数万円かかる。これも特殊管ごとにかかる。