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「自分を変える」ことへの怖さに、しなやかに向き合うためのルーティンとは。

いつもは着ない赤色に挑戦してみたいけど、自分にはふさわしくないんじゃないか。思い切ってデザイナーの仕事に転職してみたいけど、失敗したらどうしよう。

誰だって「自分を変える」ことにはネガティブな感情がつきまとうもの。
それでも前に進みたいというジレンマがもどかしいですよね。

そんなモヤモヤ期に差し掛かった時に、ふっと視界が晴れるようなヒントがほしい。そう思って、anone, で開催したイベント「cocon shop.」 のサポーターであり、アパレルショップのマネージャーとして活躍されているGIRO(ぎろ)さんにお話を聞いてきました🕊

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GIROさんプロフィール

1995年24歳。福井県出身。南堀江のセレクトショップ「Chikashitsu +」のマネージャー兼バイヤー。アパレルにとどまらず、DJや書道アーティストとしても幅広く活動中。YUNITY(ユニティ)として、Youtubeによる発信も行っている。Instagramアカウントはこちらから。

自分の感性を活かすには『3つのコーデ』から

話し手:GIRO / 聞き手:中西(cocon shop. スタッフ)

中西:こんばんは!今日はよろしくお願いします。
このお話の前にGIROさんのインスタを眺めていたんですが、見ていてこちらが楽しいと思えるくらい、本当にいろんな色・シルエットの服を着られますよね。

これだけ多くの幅を出せるのもすごいと思うのですが、服を選ぶときに何か意識していることはありますか?

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GIROさんのInstagramより抜粋

GIROビビッとくる感性を大切にしていますね。「これ、自分にしか似合わないのでは?」くらいに考えています。

でも直感的に欲しいからといって、すぐには買わないですね。

中西:自分ならすぐにレジに持っていっちゃいますが…。

GIRO:それだと買い損しちゃうことってありませんか?

しばらくしてから「何でこれ買ったんだろう」って。
そうならないように、まずは頭の中に、自分の持ち合わせている服を思い浮かべて、そこから3つコーディネートが完成したら買うようにしています。

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中西:確かに…!恥ずかしながら、その発想はなかったです。(すぐにメモをとる中西)
でもはじめから3つもコーディネートを考えるのも難しいような気がするのですが…。

GIRO:はじめは難しくても、徐々に引き出しを増やしていくことが大切ですよね。
自分の場合は、常にアンテナを張ることで感性を磨くようにしています。インスタやPinterestを見て、いいなと思ったものはすぐにメモ。街の中で見かけるポスターの配色や、SNSで流れてくる広告なんかも記録に残しておきます。

中西:なるほど。服選びに限らず、感性を磨くために日常の中でそういった習慣を身に付けるのって大切ですよね。


気になるまわりの目はギャップとして活かしてしまう

中西:GIROさんの装いを見ていると、とにかく「自分が好きなものを着ている」という印象を受けました。自分もそうでありたい、と思う一方でどうしても気になってしまうのが「まわりの目」で…。

GIROさんはまわりの人からの印象、どのくらい意識していますか?

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GIRO:自己表現の中で「人からどう見られたいか」は大切にしていますよ。
例えば、自分には「背が高い」というコンプレックスがあって。180cm 近くあると、うまくいけばかっこいいと思われる反面「怖い」という印象を持たれてしまうことも多いです。
でも自分は「柔らかい印象」を持ってもらいたい。そこで、そうしたコンプレックスを隠すのではなく、うまく寄り添って「ギャップ」として生かすようにしています。

中西:「ギャップ」として活かす…!

GIRO:特に初対面の人には、黒など寒色を使うのではなく、赤などの暖色を取り入れることで柔らかい雰囲気を出すようにしています。そうすれば「怖い」が消えて「かっこいい」が残りますよね。

あとは人からの印象を考えつつも、自分のオリジナリティをプラスするようにしています。髪色、メイクやネイルは大切ですね。もちろん、外見だけではなく内面も自分の個性を出すための一つの要素だと捉えています。

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↑最近のネイル事情💅


枠に囚われることは、その人の可能性を制限すること

中西:話を聞く中で気になったことがあって。GIROさんは、自分の外見を「変える」ことを「怖い」と思ったことはないんですか?

自分の場合、外見もそうなんですが、環境が変わることで「自分が自分でなくなる」ような気もしてしまって。それが怖いなあと。

GIRO:変化を怖いと思ったことはないですね。むしろこれからどう変わっていくんだろうと楽しみな気持ちの方が強いです。

変化を拒んで、何かの枠に自分を押し込めるのが好きではないからだと思います。自分を特定のカテゴリに当てはめすぎてしまうと、かえってプレッシャーになることってありません?

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中西:めちゃくちゃわかります…。自分が普段、事業のテーマとしても扱っている「セクシュアリティ」にも通じる話だと思いました。
例えば、よかれと思って、まわりから求められる「ゲイらしさ」を大切にしすぎるあまり、自分が自分でなくなるみたいな…。

GIRO:そうそう。枠に押し込めることで、余計な固定概念もくっついてくるし。

例えばゲイだから感性が鋭い、面白い、とか。そうではなく、目の前の人をカテゴリではなく「人」として見たいし、自分もそう見られたいと思ってます。何かに囚われてしまうことで、自分の可能性を制限してしまうのってすごくもったいないですよね。

もしそこから抜け出せなくて苦しいって人がいたら仲間にしたいです。「何かあったら、自分が守ってあげるから行ってこい!」って。がばいばあちゃんみたいですね(笑)

中西:頼もしさがすごい(笑)


ガラスのハートはまわりの人たちと支え合う

GIRO:とはいえ、自分もガラスのハートの持ち主なんですよ。

まわりからネガティブな評価を受けると気持ちは下がります。Youtubeでも低評価が1つついただけで落ち込みますし。

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中西:それは意外です。

GIRO:意外ってよく言われます(笑)

そういうときに頼りになるのはやっぱり友だちですね。

以前、とある人から「マルチに活動しているみたいだけど、それだと何をしてるのかわかりませんよ」といわれた時があって。怒りを覚えた反面、的を得ているのかもと落ち込みました。そうしたら、まわりの友だちが「そいつはGIROの何を知ってるねん!」と代わりに怒ってくれて、励ましてくれたんです。

中西:まわりの人までみんな頼もしい…。

GIRO:そうやってまわりの人に支えられながら、少しずついろんなことに挑戦していった経験が、振り返ったときに自分の自信に繋がるんだと思います。

やらずに後悔よりも、やって後悔な精神を貫けているのはこのおかげかなと。

中西:自分も一人で悶々と考え込んでしまって、後から爆発しちゃうことが多いのですが、これからはまわりの人にヘルプを出す機会を増やしていきたいです。

GIRO:ですね!この記事を読んでいるみなさんも、何かあればいつでも連絡ください。一緒に頑張りましょう!応援してます。

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いかがだったでしょうか?

今回GIROさんとお話する中で出てきたルーティンをまとめてみます。

1. 服を選ぶときには「3つのコーデ」から
2. 気になるまわりの目は「ギャップ」として活かす
3. 自分の可能性を制限しないために、枠に囚われない
4. ガラスのハートはまわりの人たちと支え合っていく

この記事を読んでいただいたみなさんの世界の見え方が、少しだけ違って見えるようになったら素敵だなと思います。それでは、またどこかでお会いしましょう🕊(中西)

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