『青色のリボンはもう捨てた』


二年間くらい 青いリボンばかりを買っている時期があった。100均に行くと お目当てのものを買うのすら忘れて、無我夢中に青いリボンばかりをたくさん買って帰ってくる。なぜかはわからない。でも 気がつくと青いリボンを買っていた。青いリボンは家にたくさん溜まっていったけれど、その状況が異常だとも思っていなかった。つまり、その頃は本当に純粋に青いリボンを求めていたのだ。

そもそも、なぜリボンを買うのか?リボンなんて 綿棒やティッシュみたいに毎日使うものではないし、食べれないし、ただ長いテロテロした紐なのに。まいにち髪の毛にリボンをつけていたわけでもないのに。


それは、アイドルだから だった。


キラキラを求めていたけれど、毎日学校へ行くだけでグロッキーだった。ずっとおちこんでいて、床と天井ばかり見ていた。そんなわたしには 青色のリボンが救いだったのである。青色は悲しそう。だから、壁や天井、ドライフラワー、ラムネの空き瓶、ライト、ぬいぐるみ、間接照明、飾るだけのお洋服。全てにリボンをむすんだ。部屋を青いリボンでいっぱいにした。悲しいわたしにとって、アイドルだった。100均のリボンは濃い青色で、かなしみのブルーなのにかわいくて 可笑しくて ちょっぴり元気になった。それがつい一年前くらいまでの話。

ミスiDを受けてから、たくさん自分と向き合うようになった。目隠ししていたものをはずしたら 好きな色が増えた。ピンクコンプレックスも無くなったし、特に白はわたしにとって特別な色になった。ミスiDフェスで纏った 一目惚れの木綿の生成りのワンピースも白。晴れた朝に浴びるシャワーの湯気も白。食パンのおいしいふわふわも白。バニラアイスも白。たいようのひかりも白。瞳に映るキラキラも白。白が似合うねっていわれて、とっても嬉しかった。

わたしは来年 白色がもっと大切になる予感がしている。そしてわたし自身も 雪うさぎのごとくピョーンとジャンプアップしたい できる きっとそう!まだひみつだけれども ふふふ


青色のリボンたちは大掃除にほとんど捨てたの。ひとつだけ残して。寂しいけれど、かなしんでばかりいないように。去年の自分にがんばってるよと叫べるように キラキラになれるように ゆめをみれるように



今年はありがとう 明日もよろしくね 来年の君に、はじめまして

あけましておめでとう  安住日希


#ミスiD #ミスiD2019 #はらわたの着色  




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