緊急事態宣言24日目-緊急事態下のゴールデンウィークの愉しみ(2020/5/2)

好天が続くゴールデンウィーク。
例年の私であれば、間違いなく海へと山へと遊び呆けていた。
だが今年はそうもいかない。

白状すると、1日くらいどこかふらっと出かけてもいいのではないかという悪い心が頭を擡げなかったかといえばまあ擡げたのだが、それを辛うじて押し留めたのがいつぞやもご紹介したイタリア人作家、パオロ・ジョルダーノ氏の『コロナの時代の僕ら』の中の一節である。
今は全文公開されていないのでうろ覚えではあるが、彼はざっとこのようなことを書いていた。
このウイルスに対峙する上で今一番効果があるとされているソーシャルディスタンスによって私達は否応無しに分断されているが、また逆にこの措置は人々が一斉に行動、いや行動しないと意味を成さないがゆえに私達に団結を求めるものだ、と。
Stay Homeは自分を守るための行為であるのみならず、他人を守る行為でもあるのだ。

いつも自己中心的で集団行動を徹底的に嫌う私であるが、その言葉はすとんと腑に落ちた。
社会貢献なんて柄でもないが、家にいること、つまり何もしないことで貢献できるのであればやってやろうではないか。

という訳で籠城ゴールデンウィークが始まった。
以下、序盤の「愉しみ」を書き出してみる。

・漫画を読む

これはお得情報なのだが、「マンガPark」というアプリで今現在(5月3日)、あの『動物のお医者さん』『ここはグリーン・ウッド』という少女漫画(この2作に関しては少女漫画というカテゴリにすんなり入れていいのかどうか悩むが)の名作中の名作が無料で読めるのだ。すごい。
前者は電子書籍でも持っているが、後者は友人に借りて読んだクチなので早速昨日一気読みした。
いやいいですねグリーンウッド。
男子寮最高。
無料期間は明日5月4日までなので、興味のある方は急いでご覧あれ。

・屋上で日光浴

我が籠城せし城には屋上がある。
築城時、母は屋上を作ることを強行に主張した。
そんなもの要るか?
雨の多い日本でフラットな屋根は強度的に大丈夫なのか?
と疑問を呈し難色を示していた当時の私を蹴り飛ばしたい。
母上、屋上を作ってくださり本当にありがとうございました。

我が城は豆腐のような真四角な作りゆえ、屋上はそのまま床面積の広さがある。
当初は植物を植えたりしていたが、プランターから流出する土の混ざった水で排水口が詰まったり、またコンクリ床の宿命ともいうべき夏は灼熱地獄、冬は酷寒という苛烈な環境の下次々と枯れていったりしたので、今では小さな噴水ひとつ、チェアとテーブルのガーデンセットひとつという非常にシンプルな構成となっている。

そこへサンベッドを持ち込みシエスタと洒落込む。
お供はiPadにサングラス、巨大麦わら帽、特製レモネード(炭酸水にガムシロ少々、ポッカレモン)である。
BGMでも流せば(因みに昨日はオーロラちゃんをチョイスした。オーロラちゃん本当に最高に最高なのでみんな聴いて)ちょっとしたリゾート気分だ。
青い空を眺め鳥の囀りを耳を傾ければ、ああ、こんなによい天気の休日、本当だったら今頃は遠出してたんだろうな、なんていうお前冒頭で悟りを開いてたんとちゃうんかとどつかれそうな諦めの悪い気持ちがむくむくと湧いてはくるが、そういう邪念は無理くりうっちゃり読書(マンガ)に没頭する。

・衣替え、お片付け

普段だとずるずる先延ばしにして、もう着るものがない!となってからしぶしぶ小手先で行う衣替えも、これだけ時間があれば大いに捗る。
おまけに断捨離も捗る。
機械的にものを入れ替える作業と違い、アイテムごとにこれは要るのか要らぬのか、と頭を使う取捨選択は時間がかかるもので、いつも敬遠していた、というか積極的にやらなかったのだが、なんせ繰り返しになるが時間があるがゆえにこちらもどんどこ捗る。
そしてこの取捨選択というのは他の多くの作業と同様、始めるまでは億劫で仕方がないが、いざ始めてしまうと何故か快感となりとことんやってしまうという性質があり(私だけかもしれないが)これまた休日の一つの愉しみに転じている。

という訳で今現在、私のセカンド部屋にはサンタさんの袋のような白い巨大ゴミ袋が3つほど鎮座しているのだが、この状況なので大ゴミ回収を依頼できず、暫くはこのまま放置と相成りそうである。
片付けたのに片付いたように見えない、いや寧ろ景観を損ねているという矛盾。
まあ、調子に乗って捨てまくってあとで後悔する、という王道パターンを避けるためにも、一旦ペンディングするというクールダウン期間を取るというのは(強制的ではあるといえ)よいことであるような気もする。

・オンライン飲み会(鑑賞会)

いやあ。
噂には聞いていましたが、最高ですね。

まずは私達が昨日までに鑑賞した「フランケンシュタイン」の概要、いや宣伝を再掲する。(FBに掲載したものを加筆修正)

「ナショナルシアターライブ」をご存知でしょうか。
イギリスのナショナルシアター(つまり国立劇場)がプロデュースする、同国の珠玉の演劇の数々を世界中の映画館でスクリーニングするプロジェクトです。

この度のコロナ禍を受け、幾つかの名作が期間限定で、しかもタダで!!!観ることができるようになってます。
日本でのナショナルシアターライブ鑑賞料金が1回3000円であることを思えば正に!夢のようです。

そして今配信中なのは2011年に上演された「フランケンシュタイン」。
フランケンシュタイン博士と怪物(クリーチャー)を2人の役者が代わる代わる演じます。
その!役者が!誰かと!言いますと!!
なんと我等がベネディクト・カンバーバッチと「エレメンタリー」でお馴染みのジョニー・リー・ミラー!なのです!!
後に奇しくもホームズを演じることとなる2人の競演、見事の一言に尽きます。
本当にこんな機会は2度とはないので、お時間ある方、いやない方も無理くり作って是非ご覧ください。

ベネディクト・カンバーバッチ怪物/ジョニー・リー・ミラー博士版
日本時間5/1 3am~ 5/8 3am

ジョニー・リー・ミラー怪物/ベネディクト・カンバーバッチ博士版
日本時間5/2 3am~ 5/9 3am

英語字幕も出ます!比較的平易な英語なので分かりやすいです。
(「設定」から自動翻訳ではありますが日本語にすることも可能です)

そしてもしお気に召したようでしたら、ナショナルシアターへの寄付も頂けますと幸いです。

(ページ左段、黄色い”Donate in GBP from anywhere in the world via PayPal (Gift Aid available in the UK)”をクリック。PayPalでお好きな金額で寄付できます。デフォルトは£25〜とありますが、その下の”other”欄に金額を入力できます。PayPalをお持ちでない方はページ右段のShow your supportからお入りください。各種クレジットカードが使えます)

以上、宣伝でした。ご視聴はお早めに。

とまあこのフランケンシュタインの2バージョンを趣味を同じくする愉快な仲間たちと一緒に鑑賞したのだが、いやー、普通に愉しいですね、これ。
映像は出さず音声のみのグループ通話なのだが、これで必要かつ十分だ。
欠点はといえば、再三指摘されているように帰宅というプロセスを欠き、そこに寝床があるという安心感からついつい呑みすぎることであるが、そもそも私は外呑みでも一人呑みでも呑みすぎるので問題はない
(いや大ありだが)
そんなことよりも、開催直前に流れてくるみんなのおつまみの画像が実に美味しそうなのに、一口もお相伴に与れないことが非常に残念でならない。
とまれオンライン飲み会、今宵も開催されるそうなので愉しみだ。


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