お笑いが好きな私は、推しの大喜利で笑えるだろうか。


お笑いが好きなのはもうずっと昔からである。
しかし、今ほどハマったのは今から二年前、M-1グランプリ2019を見てからだ。

そこからじわじわとYouTubeのあなたへのおすすめを転々として、今まで知らなかった芸人のネタを見るようになった。

二人の兄と父親が詳しい人だったので、おすすめの芸人やネタを教えてもらい、それなりに自分の好みも把握してきた。

そこにコロナ禍も重なって、みるみる内に今のような状態になった。
2020年のM-1グランプリは初めて予選から追ってみた。
楽しい。ほぼ毎日更新される予選の動画を毎日毎日見返した。

大学受験が終わってからは、時間をうまく使いながらラジオも本格的に聞くようになった。

このように、今ではお笑いに触れない日はないほど何かしらの笑いに包まれた日々を過ごしている。




そんな私は、この状態になり始めたころ、一つ不安なことがあった。




「推しのバラエティ、見れるか?」





私には四年ほど推している声優さんがいる。
若手男性声優であるが、今の時代、彼らがバラエティ番組をやることは珍しくない。私の推しも例に漏れず、体と心を張ったバラエティ番組をやっている。

私自身、若干尖っている自覚はあったので、少しお笑いに詳しくなったあたりから

「やっべ~このままじゃ推しの大喜利とかちょっと見てらんないかもな~ww」

と思っていた。

そもそもあの類のバラエティは、万人に向けて制作されているものではなく、ファンに向けているものなので、一般受けするような構成にはなっていない(そりゃそう)。
テレビで放送されている番組とは「魅せ方」が全く異なるので、本来なら使う「おもしろ」の思考も全く違うのである。

しかし、私は尖っており、なんなら自分が面白いとすら錯覚していたので

「推しの大喜利で笑えなくなるかもな~」

といった舐めた思考になっていたのである。





そろそろこの舐めた発言をやめないとフォロワーが減りそうなので,さっさと結論を書いて誤解を解きたいと思う。




結論:全然見れた。し、面白かった。






今まで通り、いや、今まで以上に面白く感じたかもしれない。





ではなぜ、私は今まで以上に推しのバラエティを楽しめたのだろうか。


(以下の見解はあくまで私個人が感じたことです)


お笑いをよく摂取するようになってから、私は自分の笑いのツボがとても浅くなったと感じている。

これは単純に「面白い」と感じる事柄が増えたからだ。

ネタのフレーズに関する言葉、ラジオで登場した著名人やあるあるなど。

今まで何気なくスルーしていた物事でも、このような出会い方をすることで「おもしろ」のリストに含まれることになる。

これは割とあるあるなのではないだろうか。
実際、一時期同じラジオのリスナーである父と兄は、とある俳優がテレビに映るたびにくすくす笑っていたことがある。

(楽しいのは何よりだが、その笑いのもとを知らない身からするととても不快に感じるので気を付けてほしい。)

私はここ半年「真空ジェシカのラジオ父ちゃん」というラジオを好んで聞いている。

兄がこのラジオでちょこちょこメールを読まれていたので、送られてきたノベルティのシールをもらったことがきっかけである。

「番組のシールをもっているのに聞いたことがない」

というのはさすがにキモすぎたので聞き始めることにした。


どんなラジオか、というのは私の語彙とユニークさでは表せないのが惜しい。

印象としては、何でも面白くするラジオだと思う。
真空ジェシカのネタは大喜利的な笑いが多い(って兄が言ってた)。
リスナーのメールの質も高い(って本人が言ってた)。

それこそ先ほど述べた「何気ない言葉をおもしろにする」が多い。

このラジオの影響で、私は

ファミマで流れている帝京平成大学のCM
くまのプーさんに出てくるピグレット
Get Wild (曲)
山口コンボイ

を見聞きすると、くすっとしてしまう。

このような積み重ねで、笑いのツボは次第に浅くなっていると思う。




加えて、私は「知らないものでもお笑いにする能力」を手に入れた。


例えば、ネタの中で「お前は〇〇(女性の名前)か!」というツッコミがあるとする。
私は〇〇については知らなかったが、話の流れから「○○=昔の有名な女優さんで、少し気難しい方なのだろう」と予測して、そのツッコミで笑うとこができた。

いつか、

ひと世代上のお笑い芸人さんの例えは古くてわからない。

と言った記事(?)を見たが、私はそこを想像力で補っている。
これができるとなかなか面白い。



といった具合で、私は今まで以上に推しのバラエティを楽しむことができている。

もちろんそこに至るまでは、今までの人生で見てきたテレビや聞いてきた曲なども大きく関係しているが、まあ面白いなら理由は何でもいいだろう。





最後にひとつ付け足したいことがあるのでちょろっと。


「恋は盲目」という言葉がある。


これは推しに対しても例外ではない。
「好き」だったら面白く感じるのである。

前述したように、あらゆる番組はそのニーズに答えて作られていると思う。
月額制の配信番組となると見るのはその人が好きな人たちに限られてくるので、自分(ファン)好みの番組になっている。多分、多分ね?

これは別に、だからその番組はおもんないぞ。とか言いたいわけじゃないよ。



正直


「推しの大喜利見れんわ~」


の心配は最初から杞憂だったのである。



私は四年前から趣味がいくつか増えた今でも、推しのことは「推し」と思っている。

結局は、お笑いを好きになったことで推しのバラエティはより面白くなった。
良い相乗効果である。



好きなら面白い、これはなかなか信ぴょう性の高い私の持論である。

(顔から好きになったとある人のことを、始めは「面白いから好き」と言っていたが、少し熱が冷めてきたあたりで「そんなに面白くない…かも?」と思ってしまってからは見れなくなった、といった経験付きの持論である。)

なんとなく面白く感じなくなったころが引き時だ。


クスリと笑ってしまう間は追い続けたいと思う。もちろん自分の速度で。




私には、この声優の「推し」とお笑い以外にも追っているジャンルがいくつかあるが、それらがなかなかにお互い良い相乗効果を生んでいる。


今回説明したこともそうだが、最近SnowManにハマり、そこからちょこちょこジャニーズや女性アイドルを気にするようになってから、推しジャンル(二次元アイドルコンテンツ)の解像度が上がった。

出演番組が求める需要や、キャスティングなどを考えながら、推しアイドルは向こうの世界線でこんな仕事してるのかなあ、と考えるのはなかなか楽しい。


しかし、この妄想ができるのも、お笑い好きから派生し何年もテレビを見続けていた経験ゆえだ。

こんなにもぴったりはまるのかというくらい私の応援するコンテンツたちは相性がいい。





今回の分析を通して、大きく結論を出すなら、



「オタク楽し~」



この一言に尽きる。






※わざわざ言うことではないかもしれないが、この誤解をされるのがとても嫌なので書いておく。


私は「芸人好き」ではなく「お笑い好き」です。


M-1グランプリ楽しみね。





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