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びわ湖で光芒を撮る 光芒には別名がたくさんあるという話

 光芒という言葉は一般的に「細長く伸びる光の線」を表しますが、よほど印象的だったからなのか昔から様々な別名がつけられています。

 まず、日本での一般的な俗称は「薄明光線」。文学的なところでは、宮沢賢治は詩集『春と修羅』に収録されている『告別』の中で「ちからのかぎり、そらいっぱいの、光でできたパイプオルガンを弾くがいゝ」と書いて光芒を表しています。
 うーむ。「光でできたパイプオルガン」とは如何にも賢治らしい言い回しですね。(^^)

 一方、西洋では「旧約聖書創世記」28章12節の記述に「ヤコブが夢の中で、雲の切れ間から差す光のような梯子が天から地上に伸び、そこを天使が上り下りしている光景を見た」とあるのに由来して、「ヤコブの梯子」、「天使の梯子(エンジェルラダー)」、「天使の階段」、「ゴッドレイ」などと呼ばれています。
 この不思議な光を見ては神との契約を思い出して、「おお、神はまだ我々を見捨てておられぬ~!」と感涙にむせぶ敬虔なキリスト教徒が大勢いたに違いない。w

 また、西洋美術では17世紀のバロック絵画を代表するオランダの画家レンブラントが好んでモチーフとしたため、「レンブラント光線」とも呼ばれています。
 光と影の明暗を明確にする技法を得意とし、「光の画家」「光の魔術師」の異名を持つレンブラント先生が如何にも好みそうな光線ですよね。


こうして見てると、それぞれにそう呼びたくなる気持がわかるな。


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