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悪縁消除の古社 宇美神社&縁結神社@出雲

出雲に来ました。
最近出雲観光が人気で、神様巡り、開運巡り、パワースポット巡りをキーワードにして、旅行雑誌や観光サイトで多くの神社が紹介されています。
記事の中に、八重垣神社や稲佐の浜といった場所は出雲大社とセットで参拝するように紹介されていますが、ココも出雲大社に参拝する前に、宇美神社で悪縁消除の祈願をした後、縁結神社で良縁祈願をされることをすすめる記事を多く見ます。
確かに、過去の悪縁を断ち切りってから新たな良縁を結ぶことはとても建設的に思え参拝することにしました。

しかし、宇美神社と聞けば福岡県人は宇美町にある宇美神社を連想し、神功皇后が応神天皇出生の地である神社との関連を想像し、子安の森、安産の御利益かと思えば、縁切り縁結びとは驚きでした。
ともあれ御参拝させていただきます。

国道431号線を松江方面に進みます。
一畑電車北松江線の雲州平田駅を目指して行きます。
雲州平田駅手前から県道232号へ入り、約2~3分で宇美神社へ着きます。
周囲は住宅地なので、naviに頼らないと厳しいかもしれません。
駐車場が数か所あるので便利です。

鳥居

手水舎

手水舎

神門
質素でこじんまりとした神門ですが、正統的な神社であることをうかがわせる門構えがとても素敵です。
また、門越しにみる境内は清澄くてとても清らかな気持ちになります。

神門

灯籠
出雲では、亀の背中に灯籠が乗っているものを多く見かける気がします。
これは亀趺(きふ)と言って、亀の形に刻んだ石碑の台石のことをいうそうです。
亀趺は、もともと中国の貴族階級の風習だったのが、江戸時代に日本でも取り入れられたといわれていて、一般的に亀趺には石碑を載せるものが多いのですが、鳥取藩主池田家の墓碑のように墓石を載せるものもあるそうです。
亀趺の亀は贔屓(ひいき)といい、龍の九子のうち龍になれなかった一子で、巨大な亀の形に似た想像上の霊獣だとされています。
「贔屓(ひいき)」は「贔屓にする」などと用いられる「贔屓」ですが、本来「一生懸命努力して力を出すさま」を意味しますが、それが「特別に便宜を図ったり、力添えをする」意味に使われるようになったのだそうです。
また、松江藩松平家の菩提寺である月照寺の大亀の石像が有名ですが、小泉八雲の随筆にも登場するように、この出雲の地では亀にまつわる様々な言い伝えがあるそうです。

亀の背中に灯籠(?)


御本殿
主祭神は布都御魂神(ふつのみたまのかみ)ですが、配祀神の事解男命(ことさかのおのみこと)が悪縁消除を象徴することから、参拝すると、人との悪い関係性や自身の病気、悪癖など、前進を阻む様々な悪縁を断ち切ることができると言われています。
なので、まずはここから参拝します。

本殿

扁額

扁額

御本殿
千木は外削ぎ、鰹木は3本です。

御本殿

狛犬
本殿横に鎮座する狛犬はとても古そうで、その姿が雨などで侵食されていました。

狛犬

絵馬
ハート型をした可愛い絵馬で、真ん中の「縁」の文字の糸へんが赤字であることが良いですね。

絵馬

切縁結と参拝方法
1)縁切り縁結び祈願の木札に切りたい縁と結びたい縁を記入します。
2)神前に木札をお供えし、縁切りのお願いをします。
3)木札を割り、切りたい縁が書いてある方に息を吹きかけ縁切り箱に入れます。
4)残った木札を持って時計回りに本殿をまわり、縁結神社にお詣りします。
5)木札を神前に供え、縁結び祈願をし、木札をお守り袋に入れ持ち帰ります。

切縁結

縁結神社
縁結(えんむすび)神社には伊邪那美命(いざなみのみこと)と伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が祀られており、良縁成就、家庭円満などのご利益があるとされています。

縁結神社

御祭神
主祭神  布都御魂神(ふつのみたまのかみ)
 配祀神  伊弉册尊(いざなみのみこと)
      速玉男命(はやたまのおのみこと)
      事解男命(ことさかのおのみこと)
      天児屋根命、太玉命、手力男命(たぢからおのみこと)、大歳神

 境内社と御祭神
  天満宮・・・・菅原道真、少彦名命
  幸神社・・・・猿田彦神
  稲荷神社・・・保食命
  金屋子神社・・金山彦命、金山姫命

 社外社と御祭神
  船霊神社・・・市木嶋姫命
  縁結神社・・・伊弉諾命、伊弉冉命
  祖神社・・・・久久能智命
  城前神社・・・素戔嗚尊
  伊勢宮・・・・天照大神

宇美神社の主祭神の布都御魂神(ふつのみたまのかみ)は記紀神話に現れる霊剣の神であり、荒ぶる神を退ける力を持つといわれております。「ふつ」は宝剣で物を断ち切る音を表しております。
配祀神の「事解男命」は、「事」を「離(サカ)=解(サカ)<コトサカ=関係を裂く、離縁の意>」から新たな命を授かったので、悪縁消除を象徴しています。
このことから、このお宮にお参りをしますと諸々の、悪縁消除が叶うとされております。
(※宇美神社HPより引用)


御由緒(由来)
「出雲国風土記」に宇美社、「延喜式」に宇美神社と記載されている古社。
もと、沼田郷(ぬたのさと)の廻(さこ)の奥平田町愛宕町の丘陵上にあって、廻大明神と呼ばれました。
ただし、塩津町の石上神社がもとの宇美神社であったが、沼田郷の土豪長廻氏が廻の奥に移したという伝承もあります。
いずれにせよ、「出雲国風土記」の沼田郷の地名伝承によれば、宇美神社の祭神は海神である宇能遅比古命であるべきだが、
現在は宇美神社、石上神社ともに布都御魂神という剣神です。

縁結神社の御由緒
縁結神社の起源は定かではないが、江戸時代からあったとされています。同じ並びの船霊神社は1775年に勧請されたと記録にあるところを見ますと、かなり古くから鎮座していたものと思われます。
生前の伊邪那美命と伊邪那岐命のご縁から「縁結神社」として祀られており、良縁成就、家庭円満、益々繁栄のご神徳が得られると言われています。

天満宮
境内社として様々なお社がありますが、天満宮は宇美神社の本殿と変わらぬ社殿が境内に入ってすぐのところにあります。なので、これが縁結神社であると勘違いをしてしまいました。
御由緒には、古来出雲三代天神として信仰されていた天神様を尼子氏時代に勧請されたとのことです。

天満宮


出雲の宇美神社と縁結神社でした。
縁結びは出雲大社だと決め付けていましたが、宇美神社で悪縁消除の祈願をした後、縁結神社で良縁祈願をするとは、なかなか面白いと思いました。
また街中にあるこじんまりとした御社は、とても親近感があります。
まだまだ知られていないのか、出雲大社から少し離れている所為なのか、参拝客がそれほど多くなく、ゆっくりと参拝できました。
縁結びのまち出雲には、良縁も導く神々の仕組みがあることに感激し、まだまだ参拝をしきれぬ神社との出会いを楽しみに、出雲の旅を楽しみます。


神社: 宇美神社
    縁結神社
住所: 島根県出雲市平田町688-1
HP:  https://www.izumo-kankou.gr.jp/1561


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