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平家ゆかりの水天宮@久留米

ちょっとびっくりしました。
ここ久留米には、水の神様、子供の守護神として信仰を集める「水天宮」の全国総本宮が鎮座しています。
東京の日本橋蛎殻町にある水天宮が本宮だと思っていましたから、久留米にあるなんて想像もしませんでした。

JR久留米駅からすぐの筑後川の川沿いに水天宮はあります。
緑豊かな境内は、散策するだけでも心が洗われるようです。
また境内には数多くの椿が植えられていて、椿の宮、椿の社とも呼ばれていて、椿の花が御神紋となっています。
また、筑後川花火大会は水天宮の奉納花火として始まったとのことで、350年以上の歴史ある花火大会だったそうです。

境内に入り、太鼓橋を渡ると直ぐに立派な神門があります。

神門をくぐると、大きくはないですが威厳のある御神殿があります。

千木は内削ぎ、鰹木は6本。
御祭神が女性であることを示してます。
しかし御祭神は、天之御中主神、安徳天皇、高倉平中宮、二位の尼です。
だとすると、この地を開いた按察使局伊勢が、主として高倉平中宮、二位の尼を主座とする神社として崇めたのではないかと勝手に理解しちゃいました。(笑

訪れたときは、ちょうど椿の花が咲き乱れている季節だったので、境内の椿の花々を鑑賞することができました。
さまざまな種類の椿がとても綺麗でした。

水天宮は安産祈願で有名ですが、水神信仰、水難除けの神様です。
旧日本軍の海軍と関わり合いが深かったとのことで、水天宮の扁額には東郷平八郎の書が使われているそうです。
また、絵馬にも水神信仰を示す絵が書かれています。

水天宮は、久留米藩の歴代藩主により崇敬されました。
特に第9代藩主 有馬頼徳(ありま よりのり)公は江戸の久留米藩屋敷に分霊を勧請しました。
この水天宮が現在、東京の人形町に鎮座している水天宮です。

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撫で狛犬**
本殿裏手にある水神社。
ここに肥前狛犬という愛らしい顔をした狛犬がいます。
この狛犬を撫でることで無行息災を願うことから「撫で狛犬」と呼ばれ、訪れた人たちから可愛がられています。

水天宮を訪れて感じたのが、何か霊気というか違った雰囲気を感じました。
平家一門に関わる神社だからでしょうか。
でも、椿の花に溢れる神社はとても素敵でした。
東京の水天宮や安徳天皇をお祀りする山口県下関市の赤間神社とは違い、どちらかといえば質素なお宮ですが、街中の喧騒を忘れさせる静かな佇まいの神社でした。


御祭神  
 天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
   ・天地開闢の際に高天原に最初に現れた神で、造化の三神の一柱でもあり、至高の神とされます。
 安徳天皇(あんとくてんのう)
   ・第81代天皇(高倉天皇と建礼門院の第一皇子)、平清盛の孫
 高倉平中宮(たかくらたいらのちゅうぐう)
   ・高倉天皇の皇后(中宮)院号は建礼門院(安徳天皇の母)、平徳子
 二位の尼(にいのあま)
   ・平清盛の妻、平時子(安徳天皇の祖母)

御由緒
 壇ノ浦での源平船合戦で、海の底に沈んだ安徳天皇ですが、その合戦で落ち延びた平家の按察使(あぜち)の局・伊勢が千歳川(現 筑後川)のほとりの鷺野ヶ原に逃れて来て、建久年間(1190年 - 1199年)に安徳天皇と平家一門の霊を祀る祠を建てたのが水天宮の始まりとのことです。
 伊勢は後に剃髪して名を千代と改め、人々に尼御前と称えられ、尼御前神社と呼ばれるに至った。水の神、安産、子供の守護神として知られ、火難除災など除災招福の御利益もある。


御朱印



神社: 水天宮(全国総本宮・水天宮)
住所: 福岡県久留米市瀬下町265-1
HP: http://www.suitengu.net/


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