『レシート探訪』を味わいながら
藤沢あかりさんの『レシート探訪』を読んでいる。
『北欧、暮らしの道具店』をきっかけに出会い、
藤沢さんの文章が心地よくて好きだった。
買い物リスト替わりのスマホのスクショが、ずっと私の頭に残っていた。
本が手元に届き、電車の中で読み始める。
でも、すぐに思った。
『あ、これはどんどん読み進めていく本じゃないかも。』
1枚のレシートを起点に、その人の思いや暮らしぶりが透けてきて、人となりが伝わってくる。レシートを「訪ね」、藤沢さんと同じ距離で話を聞いている様な感覚になる。
一章一章味わいながら読み進めているので、全然先に進まない。
でもその時間はことさらご褒美感があって、私を満たしてくれる。
私はエッセイが好きだ。
サラっと読める一方で、
いきなり心に刺さる言葉に出会えたりする。
1年前の自分だったら通り過ぎてしまう言葉が、妙に身体に染み込んでくることもある。
エッセイを読むことで、
今の私が見えてくる。
だから私はエッセイを手元に置いておく。
今の私はどこにフィットするんだろう?
本を開いて、今の私を探しに行ける気がする。
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