夜泣き
寝かしつけた1時間後、耳を澄ますと寝室から泣き声がする。
駆けつけると、泣いているのは2歳児の弟ではなく、まもなく5歳になろうとしている姉の方だった。
言葉にならないイライラムカムカ、怒りなのか悲しいのか、呻いて体を拗らせて泣いている。
自分ではどうしようもなく、体に何かがうずいているよう。
最近わかったのだが、だいたいこういう時は「トイレに行きたい」
年始のインフルエンザ罹患をきっかけに夜のオムツを突如卒業して、夜寝ていても尿意に気づいて、トイレ行く…が言えるようになったのだが、
尿意に気づく時がこんな感じで怒り泣くのだ。
もちろん夜中だけだが。
こうして、夜中に泣いて起きて、それを宥める…ということを、かれこれ5年やっているのだな…と背中をさすりながら思う。
初めての出産、14時間の陣痛を経てやっと産まれたのが深夜の2時。翌日の10時から始まった、赤ちゃんのお世話。4時間ごとの授乳タイム、その間に食事やら診察やら来客やらがあり、夜もなかなか寝てくれなくて、信じられないくらいの寝不足と過労。
赤ちゃんを抱いたこともない、ましてや授乳も連日夜勤もしたことない、そして相手は物言わぬ赤ちゃん、何を考えているかわからない。
人生で1番過酷だった。
夜泣きで思い出すシーンはいくつかあるが、どの時も精神をやられそうになった。
最初の記憶は、産後の入院中。
体から離すと起きてしまい泣く子だったので、夜中もとにかく抱いたり抱えたり体をくっつけて横たわったりした。
生後3ヶ月だったろうか?いや、9ヶ月くらいだろか?どうにも、泣き止まないので、別室に連れて行き、願うようにしてベビーダンスのステップを踏んだ、なんて記憶もある、
夜中、真っ暗な中で、音楽を脳内再生しながらベビーダンスステップをどれだけ踏んだことか…。
そのおかげか?産後20kgのダイエットに自然に成功。
今も体力は30代のときよりあるような気がする。
ベビーダンスに出会ってなかったら…
私はあの夜を乗り切れただろうか…。
ほんの小さなスキルとかヒントとかで
その大変さをちょっと脱することができたりする。
たとえ、その一夜だけかもしれない、次の日の夜には同じようにはいかないかもしれないけれど…
でも、まずは、その一夜を無事に乗り越えて、「あぁ寝てくれた、私もちょっと寝よう」ができたら、絶望せずに明日を迎えられる。
その積み重ねで日々を歩んでいくのだから。
夜泣きする我が子を見てると
つい先々まで考えてしまう
この子は自分で寝れるようになるのかしら
私はちゃんとお世話していけるのかしら
寝かしつけもできなくて母になれるのかしら
寝不足の子になってちゃんと育たなかったらどうしよう
不規則な眠りの悪い習慣がついたらどうしよう
ずっと寝不足の日々が続いていくのかしら
けど
大切なのは今
今、今夜、この夜泣きが無事におさまって
ほっとすること
その先のことは、また後で考えられるよ
さぁ、
ちょっと抱いて、おどってみようか✨
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