夫が癌になって

杏ジャムです。

今年の3月に
突然、いえ本当は突然ではないのかもしれませんが
夫の体調が悪くなり受診→入院→検査→転院→手術
というような日々が続きました。

その2日前くらいまでなんともなくて
大好きなラーメンを美味しい美味しいと食べていたのですが
便秘からの腸閉塞、その原因が大腸がん。という事だったのです。

当初は、切れば治るでしょうといった
比較的心配の少ない診断だったのですが
調べれば調べるほど、手術してみてはっきりした事実など
だんだんと絶望へと変わっていったのです。

56年生きてきて
初めて愛というものを強く意識しました。
これまでも夫を愛していると思っていたけれど
こんなにも大切な人なんだという事を実感、痛感したのは初めてだったのです。

病気とはそういうことをしっかり教えてくれるものなんですね。
自分がその立場にならないと本当の意味で感じることは難しいのかもしれません。

厳しい今後の現実に向き合い、受け止め、受け入れ、それでも生きていくという事。
大切な人が病に倒れたとき、誰もが皆経験することなんでしょうね。
正解などなく、答えの用意もありません。
ただひたすらに、愛する人を想うこと。日々を大切に生きること。
これは、神様からのギフトともいうべきかもしれません。
少なくとも私は今、そう思い生きています。

癌がわかってから、それまでの生活とはガラッと変わった毎日が始まりました。そしてそれが今、幸せだと感じています。
きれいごとに聞こえるかもしれませんが、本当にそうなんです。
一緒に過ごせること。笑い合えること。
なんて素晴らしいことなんでしょう。
一瞬一瞬を抱きしめ、感謝しながら、今を大切にしていきます。

涙があふれるときもあります。
弱気になって恐怖におびえるときもあります。

それでもいい。
大丈夫。

同じように過ごしている皆さまも
そうではない皆さまも
どうか、素敵な日々をお過ごしください。

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