ドニゼッティ『マリーア・ストゥアルダ』 MET 2013年
メトロポリタンオペラ無料配信で、ドニゼッティ『マリーア・ストゥアルダ』 を見た。メアリー・スチュアート(スコットランド女王）とエリザベス一世の愛と憎しみを巡る２人の女王の物語。ドニゼッティ作品の最高峰と呼ばれることも。伊語。
https://www.metopera.org/season/on-demand/opera/?upc=811357016077
Tuesday, April 28
Donizetti’s Maria Stuarda
Starring Elza van den Heever, Joyce DiDonato, and Matthew Polenzani, conducted by Maurizio Benini. From January 19, 2013.
Wikiなし あらすじ以下参照。テューダー朝の家系図も役立つ。
http://earth7157.emwpartners.com/~bs0222/nazo/ms1.htm
このあらすじも役立つ
https://www.chopin.co.jp/media/opera217/a1979
METの配信は今週「ドニゼッティ女王三部作」と呼ばれる、テューダー朝とその女性たちを主役としたオペラを特集
昨日：1830年『アンナ・ボレーナ』2011
今日：1835年『マリーア・ストゥアルダ』2013
明日：1837年『ロベルト・デヴリュー』2016
全作品、D.マクヴィカーが演出
松竹公式サイト
本公演は、2020年6月5日（金）～6月11日（木)でコロナの状況によるのですが、映画館で日本語字幕付きで上映される予定。詳しくは以下で。https://www.shochiku.co.jp/met/program/2092/
メイキング
https://www.youtube.com/watch?v=oLrqVL0qea4
演出家の熱量が伝わってくる。ビジョンがとてもクリア。この動画見るべし。
先行映像１
https://www.youtube.com/watch?v=Os-oE8LOJ-g
このシーンがすごかった！！
先行映像2
https://www.youtube.com/watch?v=rUktBcvUeqo
処刑される前のシーン
感想
"You tainted daughter of Anne Boleyn!"とマリーアがエリザベッタに罵ったとき、あ、昨日、チラッと「アンナ・ボレーナ」に登場したアンナの小さな娘が、このエリザベッタになったんだと！歴史を調べながら観ると、この３部作はもっとおもしろい。例えば「『オペラの謎』コーナー」参考にさせてもらった。エリザベス役の南アフリカ出身van den Heeverもすばらしい。
クライマックスは、２幕目のマリーアとエリザベッタの罵り合いの応酬シーン、タルボット卿に最後の懺悔をするところと、処刑前の安らかな気持ちを歌いあげるところ。
ディドナートに畏敬の念を抱く。熱唱もだが、高音で抑えて歌うところが彼女の真骨頂だと思う。一瞬一瞬の演技に全く嘘がない。役を生き切っている。インタビューで聞いた"「今」に生きる"。それが本当にできている人が感動させスターになれるのだと、ふと思う。
彼女はマスタークラスの動画で以前からも知っていたのだが、今回、オリー伯爵、チェネレントラ、MET配信の案内役で知っていって、ますます引き込まれている。ファンになる過程を辿っているのかも。
出演
スコットランド女王マリア・ストゥアルダ →スコットランド女王メアリー・ステュアート（1542年～1587年）／ジョイス・ディドナート 米 出演時44歳
https://joycedidonato.com/
サイトが素敵。
イングランド女王エリザベッタ →イングランド女王エリザベス１世(1533年～1603年)／エルザ・ヴァン・デン・ヒーヴァー 南アフリカ
https://elzavandenheever.com/
インタビューでいい人オーラを放っていた。
ロベルト →レスター伯爵ロバート・ダドリー（1533年～1588年）／マシュー・ポレンザーニ 米、45歳
セシル卿／ジョシュア・ホプキンス、カナダ
https://www.bach-cantatas.com/Bio/Hopkins-Joshua.htm
タルボット卿／マシュー・ローズ、英、45歳
https://en.wikipedia.org/wiki/Matthew_Rose_(bass)
Hannahマリーアの侍女／Maria Zifchakマリア・ジフチャック
https://www.randsman.com/maria-zifchak
彼女は、先日観た蝶々夫人でスズキを、デセイの「椿姫」でAnninaを演じている。主役の女性をサポートする役をタイプキャストされてきていると感じる。
IN ORDER OF VOCAL APPEARANCE
Queen Elizabeth I (Elisabetta)
Elza van den Heever
George (Giorgio) Talbotタルボット卿, Earl of Shrewsbury
Matthew Rose
William (Guglielmo) Cecilセシル卿, Lord Burghley,
Elizabeth’s Secretary of State
Joshua Hopkins
Robert (Roberto) Dudley, Earl of Leicester
Matthew Polenzani
Jane (Anna) Kennedy, Mary’s lady-in-waiting
Maria Zifchak
Mary Stuart (Maria Stuarda)
Joyce DiDonato
指揮
Maurizio Benini/マウリツィオ・ベニーニ
他のMET作品
演出
デイヴィッド・マクヴィカー
METの無料配信では、「アドリアーナ・ルクヴルール」と「トスカ」を演出。以下過去作リスト：
https://movie.walkerplus.com/person/214715/
レビュー
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