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コロンボ道

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『刑事コロンボ』の旧シリーズに関する覚え書き
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「これって、さっき見た/さっき聞いた」系のこと

もう何年も、毎週水曜日は『コロンボ』を観ている。今日見たのは、「二つの顔:DOUBLE SHOCK」。劇中、家庭用の警報装置のスイッチを入れたり切ったりする場面がある。画面に警報装置が映るとそこに「Wolf Security Systems」と書いてる。「Wolf(狼)」なんて名前は、てっきり番組オリジナルの架空の警備会社だと思っていた。

その数時間後、今度は、最近毎日観ている『サウスパーク』を

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『コロンボ』メモ:全体設定

*コロンボの愛車は「プジョー・403・カブリオレ(コンバーチブル))」

*コロンボが劇中で口ずさんだり、口笛を吹いたり、普通にBGMで流れてたりしてる曲は、「This Old Man」。マザーグースの数え歌。

*コロンボはイタリア語が喋れる。『美食の報酬』で、ひとり残されたイタリア人青年の「通訳」みたいなことまでしている。
*コロンボはビリヤードが上手い。
*コロンボはゴルフのドライバーも上手

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『コロンボ』メモ:01-01(第1話)『殺人処方箋』PRESCRIPTION: MURDER

このエピソードのオチは、最初に犯人が使った「替え玉」作戦で、犯人自身が騙されることだが、もっと重要なのは、精神科医である犯人が、コロンボに「心の底」を見透かされていることが事件解決の決め手になったこと。犯人がコロンボに見透かされていたのは、「実は犯人は共犯者を愛してはいない」ということ。

コロンボが最後に仕掛けた「罠」について、コロンボの立場になって考えると、いろいろと面白い。

コロンボの「罠

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『コロンボ』メモ:01-02(第2話)『死者の身代金』

レスリーとマーガレットの価値観の違いが、事件解決の決定打。というか、レスリーの我利我利亡者ぶりが命取り。

『コロンボ』メモ:02-01(第3話)『構想の死角』MURDER BY THE BOOK

▼前の2話は、それぞれ「一回きりの長編ドラマ」と「シリーズ前のパイロット版」なので、シリーズとしての第1作はこのエピソード。
▼犯人Ken Franklinが、雑貨店のおばさんにプレゼントする、自分たちのミステリー本のタイトルは「殺人処方箋:Prescription: Murder」。これは、言わずと知れた、記念すべき『コロンボ』第1話のタイトル。
▼犯人が相棒を射殺するとき、相棒が座っているソフ

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『コロンボ』メモ:02-02(第4話)『指輪の爪あと』DEATH LENDS A HAND

◯犯人は、今回のような「秘密をネタに脅迫し、取引を持ちかける」ということを、これまでにもやってきたのだろう。というか、そのおかげで、他の人が知り得ない情報にアクセスすることができて、それが、自身が運営する探偵社の成績の向上にもつながったのだ。

◯コロンボは、被害者の目にコンタクトレンズが残っていようといまいと、そんなことは御構い無しで、犯人の車のトランクに「コンタクトレンズ」が落ちていた細工をし

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『コロンボ』メモ:03-01(第5話)『ホリスター将軍のコレクション』DEAD WEIGHT

▼最後の「記念館」での「謎解き&逮捕」は、犯人に惚れているヘレンさんの「憑き物落とし」のためにコロンボがわざわざ用意したもの。あの時点で、展示されている銃の弾道検査が済んでいるということは、一旦、展示ケースから取り出して弾道検査をした拳銃を、そのあと、逮捕をする「場面」のために、わざわざ、展示ケースに戻したということだから。犯人を逮捕するだけなら、犯人の自宅に行けば済む。

『コロンボ』メモ:03-02(第6話)『二枚のドガの絵』SUITABLE FOR FRAMING

おばのエドナ(Edna Matthews)の家の戸棚に「二枚のドガの絵」を隠すことは、デイル(Dale Kingston)が「急に思いついたこと」のように見えていたせいで、ずっと悩んでいたが、全然悩む必要はなかった。真相は、コロンボが最後に「絵解き」しているままなのだ。

エドナを殺人犯に仕立てるのがデイルの当初からの計画だったことは、殺人現場に現れた共犯のトレイシーが、屋敷に飾ってある絵画を眺め

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『コロンボ』メモ:04-01(第7話)『もう一つの鍵』LADY IN WAITING

(2020年9月24日 )

このエピソードは、長い間ずっと「イカれたバカな妹が、有能でマトモな兄を殺してしまう」話だと思っていたが、どうも違うらしいことを、今頃になって気づいた(『コロンボ』の旧シリーズは確実に15周はしている)。

長年の「勘違い」の理由は、妹(犯人)の恋人であるピーター(ピーター・フォークのことではなく、役名のピーター。演じるのは『裸の銃を持つ男』の俳優)の捉え方をこれまでず

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『コロンボ』メモ:05-02(第10話)『黒のエチュード』BLACK ETUDE

*犯人の指揮者がスラスラと言って、奥さんに一発で怪しまれる、ジェニファーの電話番号は「555-7921」。

*コロンボの「犬」が初登場する回。川で溺れていたところをコロンボが拾って、獣医に連れてきた。犬の名前がまだ決まっていないと知った獣医が、Fido(ファイドー)はどうかと勧める。曰く、「忠実なる者」と言う意味で「犬にはついてない珍しい名前」と。しかし、アメリカのFidoは、日本のポチみたいな

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『コロンボ』メモ:05-01(第9話)『パイルD-3の壁』BLUEPRINT FOR MURDER

被害者の前夫人のマッサージ係のお姉さん(Mikoさん)のセリフを、原語で聞くと、ものすごいカタコトの日本語で、コロンボに話かけてる。英語の字幕がローマ字表記の日本語になっていて気づいた。「アナタ、トテモ、シンセツ、アノネ、ワタシ、アナタ、トテモ、スキデス」みたいな日本語を喋っていて驚く。

(2020年10月10日)▼
犯人にとっては、殺人犯として捕まるかどうかという前に、被害者のウィリアムズが死

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『コロンボ』メモ:06-02(第12話)『アリバイのダイヤル』THE MOST CRUCIAL GAME

 犯人は、最初の被害者への電話も、盗聴(盗み録り)されていることを知った上で話している。

『コロンボ』:メモ:08-02(第16話)『断たれた音』THE MOST DANGEROUR MATCH

最終盤、複数の素人を相手に、チェスの「10面指し」みたいなものを披露しているクレイトン(犯人)に、コロンボが最後の謎解きを仕掛ける場面で、或る素人がクレイトンに勝ってしまうが、その素人の背後に、リンダ(犯人の元婚約者で、クレイトンとデューディックの試合を手配した人)が立って、クレイトンを睨んでいることに、今日(2023年9月20日)気づいた(いったいこれで何周目なんだ!)。もしかしたら、クレイトン

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『コロンボ』メモ:09-01(第17話)『二つの顔』DOUBLE SHOCK

*孫のような若い女と結婚しようとしていた年老いた金持ちが、財産目当ての親族(この場合は甥二人=一卵性双生児のノーマンとデクスター)に殺される設定と、その孫娘のような若い女がLISAという名前で、金に全く興味のないキャラなのは、のちの『さらば提督』でオマージュされている。

*ペックさん(殺された金持ちの家で長年使えていた家政婦)が、殺人事件が起きた時に見ていたテレビドラマと、あとでコロンボが「実験

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