映画で泣く夜

私にとって人生のすべてといっても過言ではないほど愛しているもの。それは映画である。

以前、図書館で見つけた「映画なしでは生きられない」という本のタイトルが印象に残っているがまさに私の心に刺さる響きだ。

なるべく毎日、映画を観るようにしている。

最近見た映画で泣いたのは、「監督失格」。ドキュメンタリー映画であり、本当に涙なしでは観られない。主人公の林由美香さんの愛くるしい笑顔、柔らかさ、儚さ、脆さ、その花のような彼女の人生をぎゅっと抱きしめたくなるほど、最後の最後まで胸に響くものがあった。そして哀しいことに若き彼女の死がこのフィルムに焼き付けられている。この作品は彼女の精一杯生きた証明でもあり、平野勝之監督の愛の形といえる。また「しあわせなバカタレ」というエンディングソングもグッとくるものがある。最後の彼女の無防備な寝顔シーンと彼女のお母様の悲痛の叫びが今だにこの胸を揺さぶるが、この厳しい世界に生を受け、花のように愛らしい笑顔をこのフィルムに残してくれたことにただただ感謝の気持ちしかない。私はこのフィルムを通して由美香さんに出会えたことが嬉しかった。

最近の私といえば絶賛現在進行形でヴァージン歴を更新している。安定のヴァージン。このままどこまで更新すればいいのだろう。ああ、婚活パーティーに参加すべきか。誕生日もボッチだし、クリスマスもだと辛いものがある。友達欲しい。もう一度はっきり言う。恋人が欲しい。私はお酒もタバコも吸わないので、私の恋人は映画だけ。

明日の夜も映画を観ながら泣くのだろう。




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