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③教室道中の寄り道

いよいよ自問自答教室の前夜

旅行前のドキドキわくわくな高揚感に加え、今回は参加する自問自答教室への緊張感もほんのり感じつつ、夜行バスに乗り込む。
席に座り、カーテンを引く。荷物の置き場を整理して、水分補給のペットボトルと充電器をセットしたら、マフラーを丸めたクッションでちょうど良い姿勢をさぐる。
一連の流れにすっかり慣れてしまうくらいには、なんだかんだ夜行バスのお世話になり続けている。
学生時代は節約した分を現地でのお楽しみ資金に当てるため、社会人になってからは大抵連休ではない単発休みのなかで少しでも滞在時間を伸ばすため。目的は違えど、ひとりの時はついつい夜行バスを選んでしまう。

消灯までまだ時間があったので、あきやさんに提出した事前アンケートにどんな回答していたかと中身を見直す。
「そうそう、こんなこと考えてた」
記憶していたものとそう変わらない回答を眺めて安心する一方、申し込みから数ヶ月経つのに変化していない自分にどこかもやもやしたものを感じる。
あきやさんから出来れば考えてみてくださいね♪と言われてた宿題ももう一度考えてみたが、浮かんでくるのは相変わらずな答えで堂々巡り。
以前もぶつかった自問自答の壁にあたり、いやだからこの壁を乗り越えにいくんだよ!と消灯後の暗くなったバスのなか、改めてひっそりと決心し、振動に揺られて夢のなかへ。

寄り道1 THE CITY BAKERY

大概予定よりも早く到着する夜行バス。今回も予定より早い下車になったが、今日に限っては早ければ早いほど好都合。身支度を整え、荷物をまとめたら朝7時オープンのTHE CITY BAKERYへ向かう。
以前大阪旅行の際、帰りの電車で食べようと買ったパンが美味しくて覚えていた名前のパン屋さんが東京にもあった!しかも朝からイートインできる!!せっかくだからこっちにないお店に行こうと調べた過去の自分グッジョブ!!!

モーニング限定のプレートメニューに大いに心惹かれながらも、この時はお昼にも腹ごしらえするつもりだったので、ショーケースの方を眺める。
オープンしたてだからかまだケースは半分空いていた。それでも、すでに10種類ほど美味しそうなパンが並び、今まさに並べられているパンもある。きっと焼き立てだ。
ところで、ここは自らトングで取るタイプではなく、ケースを見て店員さんに注文をお願いするタイプのお店だった。通っているパン屋さんでさえ今日は何にするかで悩み、トングを持ったまま店内をぐるぐる歩いてしまうタイプの私にとって、ほとんど初見のラインナップのなかからパンを決めるのはむずかしかった。しかも口頭注文なので店員さんがケース越しに笑顔で待ってくれている。早く決めて伝えないと、と焦りますます上がる選択難易度。それでもなんとかスコーンと小さなデニッシュに決めて、コーヒーも一緒にお願いした。
パンの種類がまだ少なく、お客さんも少ない朝の時間で助かったような。いやでも、パンがずらりとケースを埋め尽くしているところも見たかったから物足りないような。むしろ先にお客さんがいれば、待ち時間にケースを眺めて選べるのでは…次回来店時のため覚えておく。

悩んだ末選んだパンは予想通りおいしかった。作りたてであろうことを差し引いても美味しい。時間が経ってから電車で食べても美味しかったので当たり前か。
スコーンはアメリカンなタイプで、紅茶とホワイトチョコ。味の組み合わせから自分好みど真ん中の約束された美味しさ。デニッシュは敷かれたペーパーに染み込むくらいたっぷりとバターが使われ、サックサクの層が重なった生地、中のチーズクリームも相まって朝から高脂肪なカロリー爆弾食べちゃったな…いやでもこのおいしさに悔いはない!!いう気持ち。
是非とも地元への出店を考えて欲しいと思う反面、出来た暁にはお財布と体重の両面で大打撃を受けること間違いなし、など思いながらもコーヒーをひとくち。

THE CITY BAKERYのスコーンとデニッシュ

寄り道2 大江戸骨董市

今回の旅行のメインはもちろん自問自答教室で、日程もそのためのものになったが、以前から気になっていた大江戸骨董市が同日に開催されるため、こちらにも寄って行こうと計画していた。そう、そのための夜行バス。
万が一にも教室に遅刻したくないのと、自問自答ガールズさんたちの受講レポからどうやら脳が糖分を必要とするようだと予習もしていた。なので、今回の骨董市は下見のつもりでちらっと眺めて雰囲気を楽しみ、あとは余裕を持って移動し教室近くで腹ごしらえしてから行くはずだった。そう、はずだったのに…………。

思いがけず魅力的なお店ばかりで、結果的に練り歩くように店から店へ、隈なく巡り歩いた。日本の骨董が中心のエリアはまだ冷静に眺めていられたが、海外の古くて可愛いものを出しているお店が並ぶエリアに行った途端、冷静さはどこかに行ってしまった。
日本のもの海外のもの、どちらも好きで素敵なものが多かったが、特にヨーロッパの古くて可愛いものがわたしのなかの「かわいい」だった。


もふもふは正義

花の描かれたお皿や古びたポスターにぬいぐるみ、ガラスのキャンドルホルダーにビーズ、用途不明のなにか。心惹かれるものがたくさんあり、お買い物してしまいたくもなったが、今回はあくまで寄り道。メインは今から向かう教室で、そこでコンセプトをつくったら靴、バッグ、アクセサリーという自問自答ファッションの三大アイテムを手に入れたいので散財はよくない、よくないよ…と理性のアドバイスもあり無事回避。(今思うとこれも心のYAZAWAなのかな…)
何はともあれ衝動的なお買い物を回避できたので、このあと教室があって本当によかった。

自問自答といえば=ファッション、となってしまうが考えてみるとファッション以外のお買い物にも適応でき、そのまま日々の生活にも繋げられる。もとからあまりする方ではなかった衝動買いも、自問自答をはじめてからは一層することはなくなったと思う。
服、靴、バッグ、アクセサリーだけでなく、雑貨やインテリアも自分のなりたいコンセプトに合うのか、これから目指したい方向性のものなのか、それとも実用性全振りですぐに必要なものなのかなどと考えるようになり、生活全体がそう、自問自答式。
少なくとも今のわたしは生活する上で必要な最低限のものは持っていると思うので、必需品のバージョンアップや嗜好品を購入する際すぐに買うのではなく、ひとつひとつ自問自答して考えていくのがある種の楽しみ、それこそマイブームになっている。

目から「かわいい」を摂取し、大江戸骨董市を後にする。その後、そもそも会場まで無事に着けるのかとドキドキしていたが、無事に府中駅までたどり着いた。
駅まで来てしまえば、あきやさんのとっても分かりやすい道案内のおかげもあり会場まで全然問題なかった。
移動中になくすと怖かったので外していたアクセサリーを付け、ガンガン歩く用靴からおめかし用メリージェーン(受講前手持ちNo.1の自己評価靴)に履き替え、準備は万端!

扉の向こうには本物のあきやさんと教室同期になるガールズたちがいるんだ、わードキドキ!!!

つづく。

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