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数をこなす

今年に入ってから、和菓子作りに改めてチャレンジしている。

多分、容易に想像できるかと思うが、一朝一夕に上手に作れるものではない。
実際にチャレンジしている私も、身に染みて感じる。



先週末、とある機会があり、練り切りのうさぎを32個作ることとなった。

試作の段階で、意外と早く「これだな!」ってものが作れたのだが、それを量産するとなると問題は別次元になってくる。

材料を計量するまでは、数値通りに分けるだけなので、全く問題ないのだが、経験値が浅く、技術のない私にとって、微妙な力加減がまちまち。

さらに、練り切りあんは生き物で、時間の経過とともに乾燥するのか、練り切りあんの仕込みの段階でのムラなのか、単に私の技術不足なのか、毎回同じように作っているはずなのに、毎回同じように作ることができない。
まあ、人がやる作業なので、機械みたいに均一なものを製造することができないのは百も承知なのだが、許容できる形状の誤差を超えるのだ。

特に耳の部分。
卵形に整形した塊の表面を、ニュルッと棒で押し出すような形で作るのだが、一度押し出すと元に戻せないプレッシャーも相まって、とても緊張し、しかもなかなか同じように作れない。。

「何かコツがあるはずだ!」

と思い、押し出す角度を変えたり、ちょっとずつゆっくりと押してみたり、押し出す深さを変えてみたり、、といろんなことを試すうちに、だんだん精度が上がってきていることを体感できるようになる。

それは単にOK品を作る確率が上がるだけでなく、
作る途中でNGになる予感がしたり、
さらにそのNGになりそうな予感がしたものをOK品にリカバリーする事もできるようになる。

これは、工夫しながら連続して同じ作業を何回もやるからできること。微妙な力加減や角度を変えるから、徐々に精度が上がり、コツが会得できる。

今回、身を以て体感できた。

今夏、とあるマルシェに出店した際に、某和菓子店の方とお話する機会があり、上手くなるコツを聞いたことがあるのだが、「数をこなすこと」とのことだったことも思い起こされた。

今後も今回のように「数をこなす」機会を作り、何事も精進したいと思った。

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