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よなよなノート

昨夜、当店の店内で取材があり、色々と店舗のことを振り返る機会となった。

開店前のこと

開店時のエピソード

開店直後、ほとんどお客さんがいらっしゃらなかった頃のこと

徐々にお客さんが来始めたころのこと

開店当初のことを中心にいろんな話を聞かれて、いろんな事を思い出し、当店とあんこにまつわるいろんな出来事をお答えさせていただいた。


そんな中「よなよなノート」の話になった。

「よなよなノート」とは、当店の各テーブルに1冊ずつ置いている自由帳である。

当店は私一人で営業しているお店のため、注文後に料理が運ばれてくるまでに時間がかかったり、お会計のタイミングもお待ちいただくこともある。
そんな長い待ち時間を有意義に過ごしていただくために、雑誌を置いたり(当店に置いている雑誌は「an・an」(まさかのダジャレ))、店内を見て楽しめるように賑やかに装飾したりしているのだが、当店の最大の待ち時間対策は「よなよなノート」であると言って過言では無い。

このノートには、ご来店いただいた方の来店動機や、プロフィール、注文した商品を待つ時のワクワク感や、食後の感想など、様々なことが書かれている。
しかも、そのほとんどが当店に対しての肯定的なことばかり。

なかなか入店できず外で待たされ、店内でも待たされ、疲労感でクタクタな店主が無愛想に接客することもあるし、日によっては食材を切らしてお目当ての商品をお出しできないこともある。

そんな当店の至らない部分に対する厳しいコメントはGoogleの口コミに届きがちなのだが、なぜかこのノートには、私を和ませてくれる内容を書いていただける。


深夜25時とか26時に最後のお客さんを送り出した後、看板の電気を消し、のれんを片付け、シャッターを閉めると、やっと立ち仕事から開放される。

とにかく営業中は、一人で注文を受けて、調理し、お客さんに料理を提供し、会計してテーブルを片付け、食器を洗う。当店は満席で11人座れるのだが、それらに優先順位を付けて段取りを組み立てて一人で全てを行うと頭と体をフルで使うので、閉店後はクタクタで、閉店後の片付けをする前に座席に座ることはしょっちゅうだったが、座ったその席に置いてある「よなよなノート」を読んで癒された事が何度もある。

昨夜も、よなよなノートのいくつかを開いて見たのだが、私の頭のキャパには収まりきれないいろんな出来事が書かれていて、読むことで思い出すエピソードや、久しくお会いしていないお客様のコメント、顔も思い出せないお客様が残して行った当店での貴重な想い出などが、色々と書かれているのだ。

疲れた心身が癒される書き込み。ありがたや。。
リトアニアからの留学生のルータさんの5年前の書き込み。今どこで何をされているのやら。

改めて思うのだが、当店の貴重な宝物である。

お気に入りの漫画や、当店のレシピノートよりも大切かもしれない。よなよなノートが無くなったら復元のしようがない。今のうちに全ページスキャンして、アーカイブしておこうかと真剣に思うことがあるくらい大切なものである。


もし当店にご来店の際には、一筆残していただければと思います。

昨日取材いただいたテレビ局の方にも、一言書いてもらえばよかったなぁ。。
今週末にもまたいらっしゃるので、書いてもらおう!笑

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