Lies Of Pのストーリーをしゃぶり尽くしたい人の英語音声対訳および解釈

2024年3月22日 03:04

　みなさん、Lies Of P 遊んでますか？
　ソウルライクとしての完成度もさることながら、ストーリーたいへんわたくしの好みでした。
　ところでこのゲーム、韓国発ですが、音声は英語のみです。英語がベースで作られているのは、考えるのが面倒だと自ら証言のある謎掛けの王の、韻を多用したセリフからも伺えます。
　副音声として聞くと解釈の幅が広がって楽しそうだったのでわかる範囲で書き起こしてみました。とりとめのない内容にする予定ですのでよければぜひお付き合いください。

　前置き

前提としてこの記事ではプレイヤーが操作する主人公のことをPとする。
作中には「ピノキオ」の言葉そのものは出てこなかったり、はっきりとバックボーンや人物設定がある主人公にも関わらず「P」の一言どころか個人名の描写がないのとても良い演出だと思います
~~曖昧な人間/人形の境界や生前カルロとの関係性を内包できて便利~~

内容は、発見があったら都度増やす予定です

　各人物のPへの呼びかけ

ソフィア：Clever one（賢い子）
ベニーニ：~~Companion~~ Compagno/My friend（相棒/友人）※訂正です。字幕つけたらイタリア語喋ってました
ゼペット：(My) son（息子。字幕に出ないところで結構高頻度で言ってる）
アントニア：My dear（大切な子）
ジェミニ：Pal（ともだち/相棒。friendより気安い、親密なニュアンスのことが多い）
壊れた人形：My only friend（僕の唯一の友達）
※欄外：プルチネッラの「ベニーニ様」は音声では「ロレンツィーニ様」と呼ぶ。もしくはMaster（ご主人さま）
※ポレンディーナはアントニアのことを”Lady Antonia"と呼ぶ

　ゼペットの「街の様子は…」セリフ

特に進展のない時の汎用セリフ「クラットの街はお前が覚えている風景とはずいぶん違ってしまっただろう」と、人形の王撃破後の「ローザ・イザベル通りから先はまだ目新しいだろう」があるが、後者も”Do you remember..."で始まり、記憶がある前提で話しかけてるご様子

　砂浜での幻影の「まだマシ」セリフ

「そんなこと言うなよ、家族がいるだけまだマシじゃないか（うろ覚え）」は”It's nice you got any family at all"
個人的には「どんな(any)家族でもいてくれればどうであれ(at all)いいことだ」くらいのニュアンス。公式訳のほうが前後のつながりは良いか。こういう微妙な印象の差はけっこうある

　壊れた人形補足

「怪物も人間も、人形（自分のこと）は嫌いみたい」の英語音声は「怪物も人間も人形もみんな僕のことが嫌い」
それまでの流れで、偉大なる約束を持たないために壊れた人形君が仲間(Kind)に嫌われていることが明かされているので、重複する部分を除いた日本語字幕はより「人形だから嫌われた」ことを強調しているような前後が繋がった文章になっている。これは良い字幕だと思います、はい
最初の会話後、話しかけた時の汎用セリフ「話の通じる友達」という呼び掛けは ”My only friend”（僕の唯一の友達）と言っていて、そこからのクエストラインクリア台詞「いつか君が唯一の友達じゃなくなるかもしれない」の流れがある

　ポレンディーナの最後の会話

薬を使ってアントニアの石化病を治していた場合の「あなたの決断がなければ」は「あなたの（難しい）決断がなければ」
「心を消去します」の辺りで「普通の人形のように」と言っている？

このイベントの時のユージェニーのセリフ「あんたは生きて帰ってきてよ、そうじゃなかったら承知しないから」は「殴るからね(beat up)」と言ってる
ベニーニの「誰かをうしなうことは辛いものだ」は「何度経験しても楽にはならない」とも言っている。家族のことを踏まえてだろう。基本的にこの人は喋る情報量が多い

　女優アデリーナの懺悔

「このリンゴ甘い」の「（一生に今まで食べた中でいちばん）おいしい」のニュアンスが話の流れで大体わかるのと文章短くするために端折られている

　ジェミニのセリフ「遺体の山のように」

最終ステージの道中で「寒気を感じたよ、そこらじゅうエルゴでいっぱいだ、まるで遺体の山のよう」
"amount of dead puppets"と聞こえる。人形の遺体の山、ということらしい

とりあえず以上です。また気づいたら書きなぐります。
ここでは軽い考察に留めて、全体を通してまとめたり深堀りするのは別の記事にしようかなと考えてます。
読んでくれてありがとう！

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