おばちゃん、事務所整理に追われる~在宅勤務その7
「あんからさん、どう思います?」
上司がこう言って聞いてくる時は、たいがい、既にに決定事項であって、伝えるにあたり、お気持ちだけきいておきましょう、という具合だ。
「うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」
と、日報通話で始まった会話なので、決定事項とわかっていても、どうなんだろうか?とは考えてみた。しかし、ごもっともな選択だし、早ければ早い方がいいだろう、と、おばちゃんの脳ミソがいうので、そのままお返しした。
「そうですよね!ありがとうございます。では、おってタスク表を・・・」で今日は終了。
ついに、事務所がなくなる。全員在宅だから、バーチャルオフィスにするのだ。それに、ともなって、固定電話も、固定電話番号サービスへの切り替えをするらしい。年内には新しい事務所か、シェアオフィスを検討してるとのことだった。
タスク表っていってたよね?ほぼほぼ手続きはおばちゃんやるんかい?
数日して共有されたタスク表の、紙ベースの申請ものは全部おばちゃんの名前が入っていた。。。ちょっとまて。この小さな小さな会社に、おばちゃんはまだ4年位いるだけだ。前職は専門的な派遣で、正社員になりたくて、ツテで入っているので、そこはおいおい。
バーチャルオフィスの申請、電話の解約、新規電話サービスの申請、登記簿の住所変更、取引先へのメール。住所変更・代表番号変更にともなう様々な手続き。タスク表をみながら、問合せフォームで連絡したり、役所は電話かけるしかないし、手続き方法がわからないものもいっぱいあったし、タスクにもれていると思われる手続きもあった。とりあえず、ブックマークと、必要な申請書類を印刷してファイルにつっこんでいく。
WEB申請が増えてはいるものの、代表取締役個人の本人確認が必要なものがあったり、実印が必要な書類もあるので、会社に出向くこともあった。これが世に言う「ハンコのための出社」である。みんな嫌がる話題だが、まったく遠出をしないおばちゃんにとっては、外出する理由ができて嬉しかった。
社長は大の電話嫌いである。出社していた当時から、「会社代表の本人確認でビル・ゲイツは電話に出るのか」という疑問をよく投げかけられた。社長、ここはあなたの小さな小さな会社なのです、、、とおばちゃんは苦笑いしながら「どうでしょうね」とかわすのみ。
決まってから1か月ちょっと、バーチャルオフィスと電話番号がきまり、登記変更の申請が完了。受取時に、労基もハローワークもまわって、1日観光を楽しんだ。
ここからは、決まった退去日に向けて事務所の整理。上司と出社日を決める。あらかたの資料はサマリーポケットの倉庫を使うこととなり、上司と出社日を決めて片付けをした。重要書類はいつでも見られるようにしておきたい社長のため、USBを持ってキンコーにスキャンを頼みにいく。2週間前後かかるとのことだった。
印鑑もらったり、支払にいったりと数回出社をしているが、昼過ぎにについて夕方に帰るよう心掛けた。
事務机や複合機、冷蔵庫や壊れたパソコンは買取業者に依頼。そのあたりは男性陣が立ち会ってくれるようで、おばちゃんの名前はタスクになかった。腰痛あるしありがたい配慮。
最終確認と、かんたんな掃除で、退去の数日前に出社した。セキュリティーカードも返さなければならなかったからだ。がらんどうだった。こんなに広かったんだ。今度事務所をかまえても、ここにくることはないんだよな、もう来ることもないんだな。ここでクリスマスパーティしたな、インターンの就職祝いもやったな、短い期間だったけど、いろいろ思い出した。もちろん、会議でつるしあげられたこともおぼえてますよーだ。
「おせわになりました!」と事務所に言って帰宅したおばちゃんだった。
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申請書類とか得意な方じゃないけれど、誰かがやるとなったら回ってくる立場なのです。誰もやりたがらないから(笑)。せーの!で始めても、一気に終わらないから、移転手続きは大変です。文句の矛先は、ホント、紙!労基規定のOCRシートをもらいにだけ、労基にいったこともありました。
小さい会社だからこそ、いろいろ経験できるとはいえ、おばちゃんになればなるほど調べに時間がかかるのです。会社には知っている人、経験者、もしくは外部会社がやってくれるような事案ですよね。
順番に引き継がれていくだろうことを、一から調べて、次回のために記録を残しておく作業もしていると、時間かかります。そこは理解してほしいな、、と思いつつ、うけおっているんですけど、どうでしょうかね?
読んでいただきありがとうございました。お邪魔しました。
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