美容医師に騙されないためには
法律も医療も知らないだけで損をする、弁護士・医師・Youtuber石丸です。
本日もよろしくお願いいたします。
本日に関しては、先日の文春オンラインさんの記事にありました、東京中央美容外科、TCBっていうところです。
このTCBの看護師さんが一斉に解雇されたとか、非常に理不尽な罰金制度を導入していて、これが問題であるというような記事がありましたので、これについて紹介させていただきます。
あとはTCBに限らずですが、美容を利用する際の注意事項と、是非やってほしいポイントというのを後で紹介させていただきたいと思っています。
まず、どういう事案だったというかと、TCB(東京中央美容外科)さんが所属する看護師を相手に、およそ解けないような試験を課して、この試験に合格できなかったことを理由に解雇したりとか、従業員同士で給料の話をするとポイントがマイナスされ、このポイントが累積すると減給、場合によっては解雇するという制度が導入されているという記事でした。
TCBさんというと湘南美容外科さんに続いて、美容業界では業界2位の地位にいるクリニックなんですが、この2位のTCB(東京中央美容外科)さんは経営が悪化しているのではと噂になっているという状況です。
この記事の良し悪しとか信憑性とかはまだ色々わからないところあるので、ここからはTCBさんに限らず、一般的な美容の注意ポイントというか、是非実施していただきたい内容を説明していきます。
まず関わり方は2つあると思います。
1つは患者として、つまりお客さんとして行く場合が1つ。
いくつかあるんですが、1つ、料金の安すぎるところは疑ってかかった方がいいかなっていうのはあると思います。
何処とは言わないですが、同じ美容クリニックの経営者である医者の視点から見ると「その値段では絶対にペイしないでしょう」っていうのを、たまに見ることがあります。
これは結局何を目的としているのかというと、実際カウンセリングに行ってしまうと、別の高額商品を勧められる。
あなたの場合は目の形、例えば二重だったら「目の形が特殊なので、この安い方法は使いません。なので、あなたの場合はこちらの3万円ではなくて50万円の契約になるんですが、本日契約いただけたら、それが30万円になります。」というトークまでが実はテンプレで用意をされていて、これを進めてくると。
さらにタチが悪くなってくると、事実上契約をするまで帰らせてくれないというところも、これは何処ということではないんですが、実際にあるというところは聞いてます。
ですので、まず安すぎるところは疑ってかかって、「カウンセリングだから無料だからいいや」ではなく、行ってしまうと一連の流れに巻き込まれる危険があるので「行かない」を強くお勧めします。
次に2つ目です。
これも結構あるんですが、口コミ・SNSとかネット上で色々あるんですけど、これをあまりに信用しすぎるのも危険です。
工作員って書いてるんですけど、要はその口コミをよくするために、クリニックの従業員の方が良い口コミをいっぱい投稿したり、いいねをしたりもあるし、あとはインフルエンサーが案件としてお金をもらって「モデルで手術行ってきました。」みたいな体で、実際に広告をしているというケースも多いので、口コミとかは過度に信用しすぎるのは危ないと思ってください。
3つ目はカウンセリングのやり取りは録音することをお勧めします。
これは契約した後に「あれ?最初の説明と違うじゃん」とか、あとは「契約を、例えば嘘を言ってきたとか、帰らせてくれなかったとか」っていう場合は、契約取り消しができる場合があるんですけども、ただやっぱり証拠がいるんです。
契約書類には当然そんなことは書いてないですし、普通の人はあれだけ難しい文字が沢山書いてあると、内容を理解するのも一般の方だと容易ではないと思うの、で録音をお勧めします。
今、スマホでアプリとか使って簡単にコソッて録音できますので、ポケットとかカバンの中に忍ばせた形で録音をとっておくというのがお勧めです。
最後に4つ目なんですが「何かしらおかしいな」と思ったら、やっぱり相談してください。
直接クリニックさんに言っても、そういうところはやっぱりクリニックが組織ぐるみで計画的にやっているパターンが多いので、ほぼほぼ解決する可能性はないです。
なので、第三者的な機関に相談するというのがお勧めです。
いきなりお金を払って弁護士とかに相談っていうのはハードル高いと思うので、お勧めは消費契約センター。
あとは法テラス、これは弁護士が滞在してるんですけど、これは相談が無料でできますので、迷ったらこの2つに相談されることをお勧めします。
消費契約センターとかは、確か匿名でも相談ができたはずです。
その契約の内容とか説明の状況によっては、クーリングオフとか消費者契約法とかで契約を取り消し・解消することができる場合も全然あるので、諦めずに相談してみてください。
次にもう一個。
お客さんで行く立場以外に、従業員として採用される、今回TCBさんでは一斉解雇というのが問題になりましたが、こちらもTCB(東京中央美容外科)さんに限らず、一般的なお話としての注意事項なんですが、基本的にさっきの4つと同じです。
まず採用試験を受ける・応募する前に、色々チェックをいただいてもらって、やっぱり安すぎは色々怪しいとか危険度高いです。
これはやっぱり従業員として採用されても同じです。
同じくリクルート系の口コミは危ないですし、採用面接に関しても、可能であれば録音していただくと。
困ったら相談、これも同じなんですが、今回は従業員としての立場なので、消費契約センターではなくて、労働基準監督署、こちらが行政機関ですので無料です。
同じく労働問題に関しても法テラス。
こちらは同じく相談無料で、2つとも窓口がありますので、ハードル高いのは分かるんですが、諦めずにご相談ください。
最後、従業員としての場合は、もう1個注意ポイントがあって、これ一番言いたかったんです。
要はこうした問題行為に加担してしまうと、従業員の方は加害者になってしまう危険があります。
会社と一緒に従業員の方が処罰されるケースっていうのはいくらでもありますし、これまでも沢山ありました。
こういうリスクがあるところをよくよくご理解いただいて、今、従業員として看護師さんとかカウンセラーさんとしてクリニックに勤務、エステさんでもいいんですが、働いている方は「うちのクリニックは違法行為してないかどうか」っていうのをよく注意をしていただいて、もし何かしら危険なことをしている場合は、働いているあなたも同罪となってしまうリスクがありますので、もしそういう状況があるのであれば、一刻も早く対応するなり、労基署に行くなり、転職するなりっていうことが必要になる可能性はあります。