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毛刈り後脱毛症

ポメラニアンを代表とするアンダーコートとオーバーコートの豊富なワンコに発症する「毛刈り後脱毛症」「アロペシアX」「脱毛症X」など呼ばれ方はいくつもありますが、これは他人事でなく多くのワンコが発症の可能性を抱えています。

https://note.com/anka330/n/n28f2be396321

↑こちらの記事でも触れましたが、こればっかりはやってみないとわからないし、何年も大丈夫だったのに突然発症するので、「そんな風になった事ないし大丈夫」と思っていた飼い主さんもショックですよね。

私は写真など見せて「原因はわかりませんが、毛を短く刈る行為がスイッチなケースが多いのでリスクはありますよ?良いですか?」と必ず確認しますし、慎重なお店では承諾書にサイン貰ったりしています(後で訴えられても困るしね)。それでも長毛種のブラッシングを日常的に行うのはむずかしい飼い主さんが多いので「刈って下さい」と言われる事が多いです。

写真は当店のお客様ワンコのペキニーズです。まだ1歳で未避妊。私のお店で2か月ごとに10mmのバリカンを使ってトリミングして4回目で発症が見られました。もちろん、確認済ですから飼い主さんもトリミングサロンを責めたりはしませんが「本当になると思わなかった」とやっぱりショックを受けてらっしゃいました。なぜならこのコは2頭飼いでもう1頭ペキニーズがいて、そっちのコの方が長くバリカンを使ったトリミングをしており、今現在も何の問題もありません。

今のところツルツルに脱毛はしていませんが、オーバーコートだけがまばらに伸びる、という典型的な感じなので少しずつカットしてブラッシングなどで新陳代謝を促しつつ、元に戻るのを待つしかありません。

トリミングは脱毛症だけでなく、例えばプードルはトリミングが必須の犬種ですがバリカンやブラッシングの刺激で毛色が変わってしまうリスクがあります。部分的に濃い色に変化するとやはり飼い主さんは不安に思ったり、ちょっとガッカリしますよね。でも多くの飼い主さんはご自分のワンちゃんに発症するまではあまり関心を持たないので実際に起こった時のショックが大きいのです。

トリマーはトリミングで起こるリスクはきちんと説明する事で、何かが起こった時には自分を守る事が出来ますし、飼い主さんもきちんと説明を聞いておけば、リスクの高いトリミングは避ける事が出来ますので他人事と思わずに情報を集め、良いトリマーさんを選びましょう!

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