セフレの店長に片思いをしてる私
「今日泊まりたいって言ったら無理ですか?」
終電で帰れるのに、間に合わないふりをした。彼は、駅まで迎えに来てくれた。35歳に恋する大学3年生。高校生の私がこんな話を聞いたら、心底軽蔑すると思う。恋人として相手にされているわけでもない。客観的になれているはずなのに、知らないふりをする。恋は盲目なのではない。みな、見えないように目を逸らしているのだ。
コンビニに寄って何種類かあるアイスの中で、パピコを買う。
シャワーあびていいから
私はしばらくして、お風呂を借りた。
店長は、足が疲れていると言うからマッサージをする。私のマッサージはうまいらしい。セフレのくせに、私はsexが好きなわけではない。だから、このくらいのスキンシップでいい。
まぁ、それだけで終わるなんでことないけど。
20歳の私は、そんなに経験があるわけではなく、誘ったりもしない。隣で寝ていると抱き寄せられて、キスから始まる。流れに任せてだんだんと激しくなる。
でも、今日は彼の言葉次第ではこの関係も終わる。
怖かった。
私の好意なんて、とっくにばれていたけど「好き」とは言わなかった。言ったら、本当に相手にされなくなると思ったから。よく考えたら、手を出している時点で関係なんて崩れているけど。
付き合ってって言ったら付き合ってくれますか
この職業だと不安定だし、仕事やめるかもだし。
幸せにしてあげられない
涙が出た。幸せにしてほしいわけじゃない。ただ一緒にいてくれれば。一番にしてほしいけど、できないなら私があなたの癒しになれればと思って。私を使って、楽になればいい。14歳年下のガキの好意を利用して、少しでも生きやすくなればそれで。思いが溢れた。それが涙になって。どれも言葉にできなかったけど。言葉にしたら、やっぱりまだ子供だなと思われるから。
泣いてるの
泣いてない
最後のsexだと思った。元々、愛や思いやりなんてなかったから寂しくなかった。大好きだったよ。
次の日、何事もなく二人は仕事をした。
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