おにぎり

ニンジャ郷愁!ニンジャ強襲!

何処から読んでも面白い!

凄い小説!

痛快な展開!

ニンジャが出て殺す!

『ニンジャスレイヤー』の物理書籍が世に出回るようになり凡そ五年弱。目出度きことに今回でなんと『19巻目』と相成りました。
まさに『点滴石を穿つ』。その凄まじさたるや机の上に物理書籍を重ねて置けば天井に届きかねない髙さの『ブツリショセキ・スゴイ・タカイ・タワー』が実際建ちます。


原作者のボンド=サンとモーゼズ=サン、そして翻訳チームの杉=サンと本兌=サン、アートワーク担当のわらいなく=サン。延いてはこの作品を愛し、情熱を持って携わってくれた全ての人たちの努力の結晶であると言えましょう。
いちニンジャヘッズとしてここに万雷の拍手と賛辞を送りたい。

『おめでとうございます!この狂人どもめ!いつも本当にありがとうございます!どうか御身体に十分気を付けてくださいね!』

さて少々取り乱しましたが、今回はそんな物理書籍第1巻が発売された折り、記念としてツイッター上で掲載された『バトル・オブ・ザ・ネストをご紹介しましょう。

何処から読み始めても面白いことで有名であるニンジャスレイヤーですが、当エピは更に読みやすいと翻訳チームが豪語しており、以下のコメントを残しています。

力強い!とても安心ですね!

物語の主人公はワタリ・ジロチョ。
ヨタモノだった彼はかつての古巣であるギョクヤマ・ストリートの「アタマ・ハンザイ」に帰って来た。
仲間たちとたむろしたハイスクール時代は遥か昔。
この店にワタリが入り浸っていた頃のことを覚えている人間はもういない。

そんな場所にワタリが戻ってきたのは先週このストリートで起こった四つのヤクザ組織による問題事の調停のためである。フリーランス・ヤクザである彼は件のうち一つの組織に雇われ、交渉人として送り込まれたのであった。その会合の場がたまたま巣立った店であっただけのようだ。

相手は大柄なヤクザ。ハッカー・カルトの男。レインコートをフードを被ったギャングスタ。いずれも油断ならぬ裏社会の男たちらしい。それぞれ組織の『貸し』を持ち出しては一歩も引かぬ交渉人たち。遅々として進まぬ会合。だが無常なるタイムリミットは存在する。

制限時間までまでに交渉が決着しなければ、彼ら四人の交渉人はウシミツ・アワーを告げる鐘とともに殺し合いをしなければならないのである。それがギョクヤマ・ストリートに残る絶対の掟。

迫る時間。高まる殺気。もはや血の惨劇は避けられぬかとなった間際、ワタリがとったある行動がとある真実を明らかにする。

そして訪れるあの――――。

時系列としては第三部に当りますがそんな問題は些末なこと。ただいつも通りニンジャが出て殺すお話なのですから。
更に1話完結型の上、文章量も1セクションと非常に短いのが特徴です。
しかし短いながらも、いいえ短いからこそ噎せ返るサイバーパンク描写とアンダーグラウンドなヤクザ成分、無情な世界観とノスタルジーがエスプレッソのように抽出され、重く熱くほろ苦いモノに仕上がっています。
きっと貴方の胸は得も言われぬ思いで締め付けられることでしょう。

第四部を読んでいるニュービーの方も是非!噂に聞く先代ニンジャスレイヤーを知る良いとっかかりとなります!

また既にこのエピを読んだヘッズ諸氏も久しぶりに読み返してみるのは如何でしょうか?
余りにミニマルで素早い展開、『ニンジャスレイヤー』とは如何なる存在であったかの再確認ができ、実に味わい深いモノがあります。

そしてこのエピの直前には物理書籍を出版するに当たり、原作者や翻訳チームがこれまで辿った艱難辛苦の一端を垣間見ることができ、これもまた感慨深いです。

次巻はいよいよ『20巻』! ああ、本当に楽しみです!

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