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今まで食べてきた皿:Anizine

コンテンツの矛盾とは「目の前の料理を食べたら、それを置いた人に隷属する」ってところです。

コンテンツという言葉には「消費」という概念がついてまわる。需要と供給とも少し違っていて、需要がない場所に供給されるから、どんどん太っていきます。これは「私は今これが欲しいかどうかわからないけど、出されたから食べておこう」という行動で、「無料」や「流行」というフレーズとセットで提供されています。

足りていない栄養に対してなら「補給」ですし、知りたいことであれば「探究」、そうしてもらったら「Thank you」とお礼を言う必要があります。それらと違って、「消費」は、ただなんとなくモノを右から左に動かしているだけのように感じます。

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興味深いのは「私は世の中をあっと言わせるように斬新なことをしたいのです」と言う人が、「ジブリのような」という、今まで食べてきた皿を使った喩えをしてしまうことです。これはなぜでしょう。

それは「自分の食欲が何を求めているかを自覚していないから」です。

ここからは次の本である『ロバート2』のための下書きになるかもしれないので、定期購読メンバーだけに向けて書きます。

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Anizine

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写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。