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まずは品詞から:エジさんが来る

「エジさん、全然英語ができるようにならないよ」
「そうですね。ちょっと勉強の仕方を一から考え直しましょうか」
「やっぱり正統派でやらないとダメか」
「はい。英語の体系的な仕組みがわかっているとあとでラクですから」

英語を勉強するとき、子どもより大人の方が理解が速い、というある人の話を聞いてやる気を出したマスターでしたが、最近伸び悩んでいるようです。言語は積み重ねですから、子どもが道具としての母国語を学ぶのは自転車に乗れるようなことで、最初には優位があります。しかしそこで憶える言葉は自転車止まりで、車の運転をするためにはより多くの言葉を蓄積していないといけないのです。

大人は車の免許を持っていて、それを別の技術に置き換えるだけなので、アドバンテージはあるはずなのです。そこで重要なのが「わかっていることを利用しながら、基板になっていることを忘れる」というアクロバティックな行為です。日本語の言語理解能力を使いつつ、英語独自の仕組みを理解するということでしょうか。

さて、最初に覚えるべきことは「品詞」です。

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エジさんという人が、役に立たない英語を教えてくれます。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。