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F: 何を見ているのか。

昔、あるアートディレクターに「自分が好きなデザインの切り抜きを持ってきなさい」と言われました。あとで理由を聞くと「好きで見ているお手本を超えることは不可能だから」と説明されました。真理だと思います。

たくさんの参考書を見てもいいんですが、何が好きで、どんなものをいいと思っているかを考えないと、作るモノはお手本のレプリカで終わってしまいます。何かを学ぶというのは、答えを教わるのではなく、問いの立て方を教わるのだと思っています。

美しい風景に綺麗な人が立っていて、それを撮ると「いい写真」になるんでしょうか。どうも素朴にそう信じている人が多いのはわかってきました。単純に言ってしまうと「マジメ」なんです。習字のお手本を下敷きにして、まったく同じようになぞる方法を子供の頃から教えられているからです。僕はここをこうした方がいいと思った、と言って違うことをすると、点が下がります。

確定申告や住民票の記入方法とは違って、絵や音楽や文学の存在意義は、

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多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。