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台北でビクビクする:Anizine

去年の年末以来、久しぶりの台北へほんの数日だけ日頃のストレスを解消しに行ってきました。羽田空港に着いたとき「日頃のストレス」など何もないことに気づいたのですが、まったく気づかないふりをしました。やはり何も心配せずに外国に行けるようになったことで、平和であることの有り難さを感じます。

「よく行ってますけど、台北は何が面白いんですか」と聞かれることがあるんですが、説明はとても難しいです。私の場合、千葉県我孫子市に住んでいる友人に会いに行くような感覚、としか言えません。向こうではホテルでぼんやりしたり、友人のレストランで夜中までおしゃべりをしたり、近所を散歩する以外にやることがありません。我孫子の友人宅を訪れるときはそれだけでいいので、我孫子市鳥の博物館や親水公園に行こう、と思わないのと同じです。

ホテルの部屋からは「台北101」が見えます。新しい台北のシンボリックなイメージですが、遠くに見えているくらいが丁度いいです。ああいう場所は世界中のどこでも似た雰囲気をカモシ出しているものなので、特に興味はありません。

それより、新しいコンセプトで素晴らしいお店などがたくさんできています。ここはSlow(右の女性)というオーナーが、世界中からセレクトした食品やカルチャーを扱う、メチャ洒落たお店です。ちょっと日本にはないタイプのセンスの良さでした。

ヘアメイクアーティストのSandyも、Slowと同じでオーストラリアで過ごしているのでふたりとは英語で話すことができました。いつもは台湾語を通訳してもらうことが多かったのですが、過去になく直接のコミュニケーションがとれたのがよかったです。

Sandyと知り合った翌日、彼女からランチの誘いがあって地元の庶民的な魯肉飯を食べに行きました。途中でジャズのライブをしているカフェや、アンティークショップ、乾物屋などを巡りました。

台北に来ると、ビクビクすることがひとつあります。

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Anizine

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写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。