マガジンのカバー画像

写真の部屋

人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。
¥500 / 月
運営しているクリエイター

#トリミング

トリミングをする:写真の部屋

「トリミングをするのはいけません」という教条主義的な人もいますが、私たちが目にしている写真のほとんどがトリミングされています。昔で言うとフィルム、今で言えばイメージセンサーの比率は、雑誌やポスター、印画紙へのプリント、ウェブの表示画面とまったく同じではありませんから、フチをつけたデザイン(ノートリミング)以外では必ずトリミングされています。 また、撮った写真のどこを強調するかという目的もあります。重要なのは、撮影したときの自分と、セレクトしているときの自分では、すでに変化が

弓:写真の部屋

急ですが、この写真の答えは次の写真で。

何ボルギーニなのだろうか:写真の部屋

写真を撮る作業の中では何段階も「選択」を迫られます。 目の前に現れた何かを、撮るか撮らないか決める。撮るとしたらいつ撮るかを決める、シャッターと絞りと感度を決める、レンズを決める。撮るときだけでこれくらい。続いて撮った写真を見て「これ、いらない」と捨てていくセレクトの作業。一枚が決まったらそれを現像して色やコントラストや彩度を決め、最後に「トリミング」をします。 トリミングとは、写したかった部分を明確にすることです。撮るときに考えるのは当然ですが、否応なく入ってしまったも

左右の発見と訓練:写真の部屋

多分、写真の話ではあまり言われていないことを書こうと思う。 まずはこの写真を見て欲しい。ホテルのバルコニーから見える風景を撮った、どうでもいい写真。 問題は何かというと、見た風景は自分の記憶にしっかりと残っているんだけど、これは正しいのか、ってこと。特にトリミングの話。俺はいつも135を4X5にトリミングしているので、そこには「画面に残るべき完全な絵」がなくちゃいけない。 でもね、実はこれがクセモノなんですよ。圧倒的に間違えていることがある。まずは、人体の構造的な話をし