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写真の部屋

人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。
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2022年4月の記事一覧

消えた少年:写真の部屋

僕は「全財産10億円を持った少年」とカジノに行った。 5分くらいポーカーをやっている間に、 彼がどこにいるのかわからなくなってしまった。 どこを探してもお金持ちの少年は見つからない。 彼はどこに行ってしまったのだろうか。

大は小を兼ねるのかな:写真の部屋

ポスター印刷用などの大きなデータが必要でない場合、ごく普通の用途なら一般的なカメラがカバーしている2000万画素程度でまったく問題はありません。いつも使っているSONYのα1が5010万画素、α7R4が6100万画素、α9IIは2420万画素。5000や6000万画素のデータはスタジオなどならまだしも、長期に渡るロケでは大きくなりすぎます。 そこで便利なのが、APS-Cへの「クロップ」。1でも7R4でも、ほぼ9IIと同程度の画素数を維持できます。さらに24-70mmのズーム

表紙の情報量:写真の部屋

今日は、「裏と表が存在するモノがありますよね」という話です。写真は情報量で決まってくる部分があります。真っ白い部屋にミニマルな彫刻がある写真、歌舞伎町のようにネオンがゴチャゴチャしている風景の写真。それらは別の感情を想起させますが、そこには「情報量の差」が影響しています。 どちらが好きかは自分が決めればいいだけのことなんですが、選ぶためにはふたつの違いを知っている必要があります。 この写真は写っている人の上半身が見えていません。わざと人物の情報量を減らしているわけです。や

ポエティックな言葉:写真の部屋

写真は何かを写そうと思って撮るわけなので、世界を見つめる観察眼を鍛えるべき、というのは何となくわかると思うんですが、それって鍛えられるのかなと疑問にも感じられ、やや「生まれつき」の要素が多いんじゃないかと思ってしまうこともあります。 ある人が自分のプロフィールに「鮮烈な感覚で都市を切り取る写真家」と書いていました。よく覚えていませんがもしかしたら「斬り撮る」みたいなポエティックな当て字だったかもしれません。意地悪で言っているんじゃなくて、言語感覚を含めてこういうことのすべて

エンジニアの答え:写真の部屋

この前、英文法のYoutubeを見ていたとき、講師が「pictureとphotographの違いは何だかわかりますか」と質問をした。彼は「pictureはアマチュアが撮る写真、photographはプロが撮る写真ですよ。photographerはいるけど、picturerはいないでしょ」と言った。なるほどと思った。 最初は「趣味で写真を撮っている」と言っていた人から、それを仕事にできないかと言われることがある。誰でも初めは素人だし、もちろん俺もそうだった。しかし彼らに聞いて

驚くタイミング:写真の部屋

初めて一緒に仕事をする人からは、俺がこういうタイミングでシャッターを切り、ストロボがピカッと光るのに驚くようだ。撮影時にヘアメイクとスタイリストは、撮っているインターバルを見計らって髪や服の乱れを直しに素早く入ってくる。そのタイミングがズレてしまうと写真に写り込むド素人的な「失敗」になるからだ。 俺はメイクや服を直している間もモデルを見ていて、撮られていないと思っているからこそリラックスした顔を撮ったりする。もしそのカットがよければあとでメイクの人の手は消してしまってもいい