マガジンのカバー画像

写真の部屋

人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。
¥500 / 月
運営しているクリエイター

2019年8月の記事一覧

構図、フレーミング、トリミング。

何かを撮ろうとしたとき、主になるモノばかり見つめてしまい、あとで余計なモノがたくさん映り込んでいたりしていたことに気づく。 これだけでも回避できれば、写真は格段によくなります。画面の中に自分が必要だと思う要素が全部入っていて、不要なモノは何ひとつない。これが理想です。 特に人物を撮るときは人間の表情に集中しすぎてしまいますから、それ以外のことに注意が向くようになるとワンランクアップです。写真を撮り始めたばかりの人の写真を見ると、人物の背景に無神経に通行人がたくさん写ってい

ピントを合わせながら、ボケていくのだ。

昨日、田中泰延さんが写真の話をしていた。そこで、「自分が見えているような写真を残したい」と言っていたのにとても共感できた。田中さんはソフトフィルタでややボンヤリした仕上がりにしていて、それはお酒が入った時に見えている酒場の風景に近いと言う。 RAWという、カメラが計器として書き出した数値情報を、いかに写真にするかは撮影者の意図にかかっている。 それは「感情」がすべてだと思っている。70年代頃の報道・ドキュメンタリー写真はフィルムや機材のせいもあるけど、荒々しく増感現像され