俯瞰する人:博士の普通の愛情
郊外の人がまばらな街。駅前とは言え、ここで何かを満たそうとする住民の意識の密度が小さく感じる。古い商業ビルの一階にある昭和っぽい喫茶店に入ってみる。知らない街に行ったときにチェーン店には入らない。いつもと場所を変えたことが無意味になってしまうからだ。カウンターの中には50代中盤くらいのひとりの女性がいた。昼食がまだだったのでミックスサンドを頼もうとしたら、できないと言われた。
「包丁にトラブルがあって、無理なのよ」と、過去に一度も聞いたことがない理由を聞くことができた。ピザ