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ローラ・インガルスの時代。


お転婆少女ローラ・インガルス

最近、AmazonPrimeで視聴することになった、「大草原の小さな家」だが、インガルス家の次女、ローラの自叙伝的小説がドラマ化されたことは、多くの視聴者によってよく知られている。

ドラマで描かれているローラは(1867年2月7日-1957年2月10日)、子供時代はとてもお転婆で物おじしない活発な女の子だ。

町で唯一の雑貨店オルソン家の子供たち(長女ネリーと弟、ウイリー)とはよくケンカをする。

ケンカは良くないことではあるが、オルソン家の母親、ハリエットが非常に傲慢で意地悪な性格であることから、子供たちもそのまま意地悪が乗り移ったような態度で接するため、正直で一途なローラとしばしばケンカになってしまうのだ。

さて、このテレビドラマはローラ・インガルス・ワイルダーの自叙伝を元にした原作「大きな森の小さな家」の第3作以降をテレビ版として描かれているとのこと。

実在のローラは波乱万丈の生涯を送ってきた。生まれはアメリカ南北戦争が終結した2年後のウィスコンシンの原作の元になった「大きな森」で誕生した。この時代の日本では、「大政奉還」で明治維新の年だった。

ローラが2歳の1869年、アメリカでは大陸横断鉄道が完成した。幼いころは転居を繰り返していたようだ。

教員試験合格と結婚

ローラの姉メアリーは1879年、14歳で脳炎により失明してしまった。医療もままならない時代だったから、さぞかし辛かったことだろう。しかし、努力家のメアリーは2年後、16歳でアイオワ州の盲人大学に進み、8年の努力によって卒業した。

ローラは15歳になって、教員試験に合格した。翌16歳で、開拓小屋の学校で教鞭をとることに。1885年18歳のローラはアルマンゾと結婚した。翌、1886年、長女ローズを出産した。1894年ローラ27歳のとき、ミズーリ州マンスフィールドに移住した。この年、日本では日清戦争が勃発したのだった。

ミズーリ州と言えば、一世を風靡したエルビス・プレスリーの故郷である。

家族との別れ

ローラ35歳、働き者のとうさんチャールスは1902年、66歳で亡くなった。1904年には日露戦争が勃発した。

ドラマで描かれた母さん、料理が得意で賢く優しかったキャロラインは1924年、85歳でこの世を去った。そして4年後1928年、尊敬する姉メアリーは63歳でこの世を去ってしまった。1941年、妹グレイス(インガルス家4女)64歳で亡くなる。その後1946年、妹キャリー(インガルス家3女)が76歳で亡くなる。1949年、最愛の夫アルマンゾは92歳で永久の別れとなった。この時ローラは82歳。

ローラの執筆活動

ローラは44歳で「ミズーリー農民」という農業雑誌に始めて記事を書くことになった。農家の主婦向けに家事のアイディアなどを提案したそうだ。そして1932年、ローラ65歳にして、このドラマの元となった原作「大きな森の小さな家」を出版したのだった。そして1935年、既にローラは68歳、「大草原の小さな家」が出版された

27歳のとき移住したミズーリー州マンスフィールドで長く過ごし、1957年2月10日、マンスフィールドの自宅にて90歳の生涯を閉じたのだった。

最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。


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