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自身のオリキャラたちの描き方と解説
この記事は、Unityゲーム開発者ギルド Advent Calendar 2021 12月12日の記事です。
初めましての方は初めまして。
お久しぶりの方はお久しぶり。
どちらでもない方は……
特に何もないです。(嘘です。いつもお世話になっております。)
まんたあにど。 です。
この記事では、今年までに自身のオリキャラをどのように描いて表現したのかについて書いていきたいと思います。
デザイナーでも何でもない素人による、オリキャラの私的デザイン方法という自己満足でしかない文章ですが、創作活動の一つの参考になってもらえれば幸いです。
簡単なオリキャラ紹介
まず、事前知識程度に5人のオリキャラを紹介します。
(左から順に)
ミリア
元気いっぱいの女の子。キリアの双子の妹。
キリア
のんびりとした男の子。ミリアの双子の兄。
ユノ
天然で食いしん嬢な女の子。発明が得意。
ルイン
やんちゃで野性的な女の子。力技が得意。
マーチャ
勤勉で面倒見の良い女の子。魔術が得意。
他にも様々なキャラがいますが、今回は、この5人を中心に話を進めていきます。
去年までのデザイン
現在のデザインについて書く前に、去年までにオリキャラたちをどのように描いてきたのかを一通り紹介します。
絵を描く前
自分で絵を描くようになるまでは、メーカーを使ってオリキャラたちの容姿を可視化させていました。
(何ていうサイトだったか忘れてしまった…)
左から現在のミリア、ルイン、マーチャ、ユノです。キリアはまだ可視化されていませんでした。どうして…。4人の年齢が現在より10歳分ぐらい上だったりモチーフカラーが違っていたりと、設定面でもかなり違います。いろいろと懐かしい。絵を描き始めたのは2~3年前なので、それよりも昔の話です。
EDGE期
いよいよゲームを自作するということで、絵も必然的に描くようになりました。
写真は描き初めた頃のミリア。アナログだとあまりうまくいかなかったのでドット絵で描くようになりました。
(↑ドット絵で描いた最初のミリア。)
(↑他の3人。)
(↑ドット絵で最終的に描けたミリア。)
基本のキャラデザインや設定の骨組みもこの時に決まりました。
頭身を2~3頭身(主に2.5頭身)に決め、顔は気持ち横に長く描くようにしています。
ドット絵を描き始めてから一年間、この絵で初めてのゲーム制作も行いました。
ibis移行期
ユノフラをリリースしてから、徐々にibisPaintで絵を描くようになりました。現在では完全にこのツールを使って絵を描いています。
次章では、これらの絵柄を踏まえて、今年はどのようにして描いてきたことで、現在の絵柄に至ったのかを書きます。
去年までのまとめ
・ピクセル数の少ないドット絵から始めて、徐々に絵を描くようになった。
・骨となるデザインや性格の方向性を決めた。
・ツールを変えて、デジタル絵に挑戦するようになった。
・とりあえず今までの手癖で思うままに描いた。
今年のデザイン
拙作『ミリアVSルイン』を境に、大きく二つの絵柄に分けられます。
『ミリアVSルイン』以前
一にも二にも下書きと仕上げが絵の完成度を左右させると思い、絵の教本を読むなどして、この二つの過程を特に意識して描くようになりました。また、この頃になってようやくレイヤーなどを使い分けられるようになりました。『ミリアVSルイン』以降程ではありませんが、筆や線の太さも若干使い分けるようになりました。
(↑表情も含めて、ほぼ完成に近い形を下書きの段階で描くようになりました。線も黒以外にして且つ薄くすることで上から綺麗になぞれるように。)
キャラデザインとしては、肌郭を黒で描くのを止めたり、目の配色を単調にするのを止めたりしました。シルエットの状態でも一目で判別がつけられるように、髪や小物を中心にそのキャラの特徴的な部分を目立つように大きく描くようにもなりました。また、顔を安定して描けるようにするために、目・鼻・口の位置関係を定めるようになったのもこの頃です。
(↑肌の郭は茶色に。目は層に分けて配色。サイドテールとリボンを大きく。jpgだからか、色が褪せている…。)
(↑この髪型、自分でもどうなっているか分からない…)
(以下ギャラリー)
今のところ、これまでと一番大きくデザインが変わったタイミングだと個人的に思います。
課題点としては主に、手足の表現が大雑把だったり後頭部の描き方がおぼつかなかったりしている点が挙げられました。そこで、ゲームの制作後に改めて違う描き方を実践してみることにしました。
『ミリアVSルイン』以降(現在)
出来るようになったこととして、ある程度マニュアル化しているぐらいにはより細かく筆や線の太さを使い分けられるようになりました。また、フィルター機能や乗算などのブレンドモードも活用できるようになりました。具体的な例として、若々しさ(と色っぽさ)を出せるように、スクリーンや乗算で肌のツヤを表現するようになりました。
色にも気を遣うようになり、夢想的で子どもっぽい感じを出すために、配色をブライトなものに統一しました。
(↑上着を変えて、黄・赤・青のトリコロールに配色することでメリハリがついたと思います。輪郭は2~3px、シワなどは0.5~2pxの太さで、頬や肌はぼかしたりエアブラシで描いたりして表現。)
形としては、特に指に気を付けて手足を細かく描くようになりました。また、耳と顎の郭、後頭部の郭の描き方を改めることで、後頭部の表現が以前より綺麗になったと思います。線はより太くなりました。前髪はアニメ表現よりにふくらませて描くようになりました。
(↑頭の表現の変化はミリアが一番顕著だと思います。)
(↑ポーズにもよりますが、指は基本的に四本で描くように意識しています。特に腕辺りの肌がムチムチになって良い感じにエロい。)
(以下ギャラリー)
課題点としては、目が立体的に描けていないことや小物やシワ、陰などの細かい表現がうまくできていないことが主に挙げられます。
全体的な今年のデザインのまとめ
・下書きと仕上げに命捧げた。
・自室を掃除しないで一つ一つの線を綺麗に描くようになった。
・顔のパーツ配置について個人的黄金比を見つけた。
・特徴を大きく描いて主張するようになった。
・色に気を付けてブライトなものにした。
・フィルターなどの装備品が増えた。
・手足や目もちゃんと描くようにした。
・ムチムチにしてエロくした。
キャラ別デザイン
ここまで時代ごとに分けて絵の全体的な傾向に重点を置いて書きましたが、この章ではキャラ別に分けて、それぞれのデザインについて書きます。
(…と同時に、親目線でのちょっとした小話もしたいと思います。)
ミリア
小さな民族に属する女の子なので、民族的な変わった衣装にしています。…といっても、ワンピースの上にシャンプーハットのようなよくわからないヒラヒラな布をかぶせているだけですが…。また、派手さを抑えるために、装飾や小物は最小限にしか描いてません。色も白と黒、シンボルカラーの赤(と小物の緑)に限定しています。白黒にしたのは双子のキリアと対称にしたかったから、白を主にしたのは清潔感や純粋さを出したかったからです。赤はシンボルマークのハートや元気・活発な印象を表しています。おさげは長く大きく描くことでシルエットにしても分かるようにしています。この髪型にしたのは、僕自身が勝手におさげに対して純情なイメージを持っているからです。顔について、毒っ気な部分もあるという性格を意識して、目は四角い感じに、鼻はツンとした感じに描いています。キリアからもらった四つ葉のクローバー型の髪飾りについては、余談になりますが、5人そろって「クローバーハート」というチーム名が密かにあり、ミリアはこのチームのリーダーである、という設定を取り入れたものになっています。(次回のu1wあたりでこの設定を取り入れてみたい…。)
キリア
ミリアと双子なので、基本はミリアに沿って描いています。例えば服や髪、靴の色をミリアのそれらと逆にしています。やはり民族的な感じを出したいため、縄文時代の衣装を参考に帯を締めています。…とはいっても上下が一体になっている服を着ており、ズボンをはいているわけではないのでただの飾りです。こんなこと自分が言うのもアレだけど、トイレとかどうしているんだろう…。ショタっぽい男の娘の感じを出したくて、途中から徐々に髪を長めにして一つに束ねています。特徴的な髪型は『ドラゴンボール』の孫悟空のようなボサボサにしようとして失敗した名残で、なんだか動物の耳のような可愛い感じになったから、あえてヨシとしたものになっています。少し寂しかった頭頂部には、ボサボサということで、強力なアホ毛を施しています。おかげで、のんびりとした印象も表せられたかと思います。目は垂れ気味に、鼻は丸く、頬は若干ピンクにすることで穏やかな感じにしています。他の四人と違って、あくまで男の子なので、まつ毛は描いていません。まあ、でも自分や他の四人は彼のことを女の子として見ていますが…。シンボルマークのスペードは色を考えた時に、穏やかな性格に近い印象を持つ青と似合いそうだということ、個人的にミリアのハートと対極なイメージにあったことが、それにした理由として挙げられます。
ユノ
初期のころから性格の方向性が変わっていき、それに応じて容姿も若干変化していったキャラです。初めは、発明でちょっとしたミスをするような、どこか抜けている明るい天然キャラということで、目は丸くパッチリと、ツインテールは綺麗な感じに描いていましたが、現在では、独特な言葉や奇声を発したりろくでもない発明をしてその実験台にされて犠牲者第一号になったりギノュギノュしたものやヌチョヌチョしたものを飼っていたり(以下略)するような、つかみどころの無い奇才っぷりを放つ天然キャラということで、目は垂れている感じに丸く、ツインテールはボサボサとした感じに描いています。栗みたいな口でポケーッとしている印象を出しています。チャームポイントのリボンは「結ぶ」という点で、「ユノ」という名前と相性が良いと思い、取り入れています。短めの黄色いネクタイでシンボルマークのダイヤとシンボルカラー、小さな女の子らしさを表しています。発明が得意という設定から、個人的に「工業」というイメージがあったサスペンダーを身につけた制服っぽい服装をしています。前髪はミリアと被らないように配慮した歪なぱっつんにしています。
ルイン
とにかく可愛くて幼い感じの女の子なので、ゆめかわいいデザインを参考にして、様々な色を用いたり、星やうさぎ、文字などのシンボルを多用したりしています。衣服は全体的に「小学生女子や竹下通りに通う子供が着ていそうな私服」を目指して描いています。刃物が刺さったハートマークは、グロテスクで可愛いものが女の子に好まれている印象が個人的にあったので取り入れました。文字の「ZERSTÖRER」はドイツ語で「破壊者」を意味し、加減を知らない圧倒的暴力で破壊の限りを尽くす彼女にぴったりの語感と意味だと思い、採用しました。靴はスポーティーに、下はスカートをやめてデニムズボンにすることで動きやすい格好にしています。顔については、まつ毛を誰よりも大きくし、鼻テープを施すことで活発さを表現しています。目は初め、金髪に似合うという理由で青色にしていましたが、彼女がカラコンをしだしたために緑色にしました。違います。本当はシンボルマークのスペードの色と被るため、黄色に近い色である緑色にしました。そのスペードはベルトや変わったリボンに用いています。髪は他の活発で幼いキャラクターを参考にして自然でハネた感じにしつつ、女の子らしさも出すために短髪にせず少々長めにしています。
マーチャ
素朴な感じにしたかったため、そばかすをしていたりほくろがあったりします。どちらも絵によってあったり無かったりしますが、これは彼女が化粧をして隠していることによります。というのは建前で、本音はどちらの姿にしようか自分が迷走した結果です。実は地毛は黒色だったり、目の色も同様に本来は黒かったりします。おしゃれメイクの達人であるルイン直伝で落ち着きのあるお洒落で綺麗なメイド感を出すために、紫に染めたりカラコンで色を付けたりしています。そもそもメイドにしたのは彼女の境遇もありますが、自身の好みだったり他の四人と属性が被らなかったりするというのもあります。顔つきも素朴さやおだやかさ、年長らしさをだすために、太眉で丸い垂れ目に丸い鼻、メガネをしています。シンボルマークのクラブは優しさや平穏さを表す緑と相性が良いと思い、そうしました。最近は慌ただしいトラブルメーカーたちのせいで平穏に過ごせていませんが…。服の色は紫や緑に合うように、且つ半袖なので涼しさも出すために薄い青にしました。髪は尖った部分を除去して綺麗に丸く収めて整った感じにし、マダムな印象の髪型にすることで、お姉さん的な雰囲気を出せるようにしました。前髪もミリアと被らないように、ぱっつんから二つに分けた感じにしました。
キャラ別に見た今年のデザインのまとめ
<ミリア>
・天真爛漫、毒舌家
・民族的な衣装
・長いおさげ
・四つ葉のクローバーの形をした髪飾り
・白黒
・ハート
<キリア>
・のんびり、女の子っぽい
・ミリアと対称
・アホ毛、動物の耳のようなボサボサ
・帯
・黒白
・スペード
<ユノ>
・変人、発明家
・制服
・ボサボサツインテール
・リボン
・短めのネクタイ
・ダイヤ
<ルイン>
・かわいい、破壊神
・スポーティーでカラフルな柄物
・ボサボササイドテール
・リボン
・鼻テープ
・スペード
<マーチャ>
・穏やか、お姉さん
・メイド
・ボブ(?)
・メガネ
・ほくろ、そばかす
・クラブ
来年はこういう風にしたいな
今年までのデザインを振り返って抱いた感想です。いわゆる「まとめ」。
・もっと速く安定して描けるようにしたい
・デザインにもっと説得力をつけたい
・シワや陰などといった、細かい表現を描けるようにしたい
締めの一言
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。最後にオリキャラに対する愛を叫んで、この記事を終えたいと思います。