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大ぶりなのはホタテだけでいいのにね…

人生で初めて、親知らずを抜きました。

ずっと前から抜いた方がいいと言われている親知らずがありました。

しかし…

「痛みが続いたり腫れたりしたら仕事に差し支えがあるかもな」

と、ただ怖いだけなのに仕事に真摯な社会人ぶって今まで逃げてきたのです。

しかしながら、キングオブコントも負けてしまったし、なんか心機一転したいなと思い…

「歯でも抜くか」

と、失恋して髪切るノリで歯を抜くことにしたのです。

本当にそれくらいの感覚でした。
なので友達の前でつい「今度、歯でも抜こうかな」と言ったらビビらせてしまって、ああ、確かにそれだけ聞いたら怖いこと言ってるかと申し訳なかったです。
大ぶりの「え!?」をもらってしまいました。

大ぶりなのはホタテだけでいいのにね…

海老もいいか…

お寿司たべたいね…

そうして、割とフランクに迎えた抜歯日の朝…

めっちゃ後悔しました。

こえ〜〜〜〜〜と、完全になりました。

一回、ガチで想像してしまったのです。

歯を抜くということは…

つまり、歯茎に麻酔の注射をされ…家具でも作れそうなしっかりとした銀のペンチで歯を挟まれ…そしてその日まで共に生きてきた歯を私の体から引き離す…ということなのです……

絶対、痛いじゃん………

痛くない訳ないじゃん……

もう予約時間の1時間前には、意気消沈して、テレビを消し、椅子の上に正座して、さっきのような想像を1回ちゃんとして、絶望しました。

絶対に行きたくない。

やめたい…

それなのに…
気付けば、予約の20分前にはちゃんと出掛ける支度をしている私……

そして10分前になったら家を出て、歯医者に向かって歩いている私……

「行きたくない!行きたくない!」

頭ではそう思っているのに、どうしてか足は歯医者に向かっているのです。

なんだこれは…

もしかしてこれが…

「責任?」

責任というものをハッキリこの目で捉えた瞬間でした。

どういうことかと言うと、私の頭は歯医者に向かうことを拒否していました。しかし、見てみると、私は歩いていたのです。

つまり、私を今歩かせているのは私の自我ではなかったのです。責任が歩いていたのです。

責任。

やっぱり、私が歯医者を予約したからその時間は病院が私のために空けてくれていて…
私もこのタイミングを逃したらまた先伸ばしになってそれで歯が痛くなって仕事を休むとかになったら情けないし…

そんな時間や気持ちなど、色々が固まって出来た責任です。

でも責任って、物体ではないじゃないですか。

たけど例えば、不祥事を起こした部下の責任を上司がとったりとか、確かに物ではないけれども文脈や行動で目に見える瞬間はあります。

あの瞬間もそれでした。

責任に体を乗っ取られたと言っても過言でないほどの、純度の高い責任…。

24金です。
金で言ったら。

私に対する責任の割合、めちゃくちゃ高かったです。もう全然ネックレスにしても様になるくらい素敵でした。

そうして歯医者についてしまいました…

嫌だ嫌だと思いながら保険証を出し、椅子に座り、麻酔を注射され…思い描いた悪夢のルートを着実に歩み…ついに抜歯のとき…

「耳の前あたりでミシミシ聞こえると思いますが、気にしないでください」

は!???
怖いんだが……!!!!!????

そうして本当に聞こえるミシミシ音…

ヒッ……

なんか知らないけど…ヤシの木をなぎ倒してるときみたいなミシミシ音…まあヤシの木をなぎ倒してるとこは見たことないから知らないんだけど…でもなんかそんなミシミシ音…

が、してから、7秒で抜けました。

名医だった…

そうなのです。以前のnoteでも書きましたがこの先生は大学2年生っぽい名医なのです。

痛くもなくて。

その後何日か経つけど、痛い瞬間が一つもなくて。

逆になんか、人生ここまで一緒にやってきて、それでいいのかよと憤ってしまうほどです。

他の歯とかもさ!
あいつがいなくなったことをもっと怒れよ!
悲しめよ!

そう思ってしまうほど、痛くなかったし、変化もなかったです。

初めての親知らず抜歯体験は、抜歯の瞬間より、前後の私1人の葛藤の方が圧倒的に長かったです。

そんな感じで今日は終わりです。

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では、ここまで読んでくれた方に感謝の気持ちを込めて私からお礼のひとりごとです。

食べ放題に行くと、そんな気なくても食べすぎてるらしく、いつもちょっと体調わるくなって終わるんですけど、また行くと思います。

よい一週間を。

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