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Photoshopはスクリプトを活用すると腱鞘炎を軽減できる。

デザイン関係でお仕事されている方は、使用頻度が高いPhotoshop。IllustratorとPhotoshopはデザインでは、なかなか欠かせないソフトだと思います。でも、マウス操作を多用するために、私などは腱鞘炎になってしまいマウスでのクリックができません。。。。また同じような操作を何度も行うことが多いので、ActionScriptを活用されている方も多いかと思います。でも、ActionScriptよりもJSXのスクリプトの方が高速で動き、慣れてしまえば自由度が高いので、私はこちらをおすすめしています。今回はプログラミングでソフトを自動で動かそう!といったお話です。

ECサイトの商品画像は、スクリプトを活用

弊社はオリジナルデザインをスマホケースやTシャツなどにプリントしてお届けするサービスをメインに行っております。ですが、徐々にその限界を感じているこの頃。その限界とは、機種数の多さとデザイン数の多さです。

現在弊社では約5,000デザインほど扱っており、それぞれに機種がぶら下がっている状態です。取り扱い機種は、旧機種から数えると、450機種を超えています。単純ですが、5,000 x 450 = 2,250,000種類の商品があることになります。当然ですが、これをいちいち商品化することは難しいので、デザインに機種をぶら下げる(選択していただく)ことで、商品点数を少なくしています。ところがです。。新機種が発売になるたびに、機種を追加したり、新しいデザインが出来るたびに商品画像などを作成しなければなりません。そこで、スクリプトの登場です。

もともとはPhotoshopにあるActionScriptを多用していましたが、これには限界があります。フォルダに格納されているファイルから、ある特定のファイル名が付いているファイルだけを選びだすといった細かな操作ができないのです。あくまでフォルダにあるものを選びだし、Actionするといったイメージです。最初はフォルダ内で仕分けすることで対応していましたが、それでも作業が追いつかなくなり、いよいよスクリプトを書かざるを得なくなったのが実情です。今ではスクリプトのおかげで、新商品画像作成にあまりストレスを感じなくなりました。

スクリプトが出来ること出来ないこと

非常に便利なスクリプトなのですが、あくまでパソコン内ので操作で活用できるため、クリエイティブな部分は無理です。そこはやはり人間が考えて行わなければなりません。でも、それ以外のことであれば、ほぼ完璧にこなしてくれます。人為的なミスもなく高速でこなしてくれるので、アシスタントを一人雇っているようなイメージで仕事をこなすことができます。

例えば。。。画像のサイズを変更する

// 画像のサイズを変更する
app.activeDocument.resizeImages(
    UnitValue("100px"), // 横幅100px
    UnitValue("80px"), // 縦幅 80px
	300,	// 解像度
    ResampleMethod.AUTOMATIC,	// 自動
	100
);

それから、画像をトリミングする

// 画像をトリミングする
app.activeDocument.trim(
    TrimType.TRANSPARENT,   // 透明部分を切り抜く
    true,   // 上をトリミング対象にする
    true,   // 左をトリミング対象にする
    true,   // 下をトリミング対象にする
    true   // 右をトリミング対象にする
);

このように部分的なものをつなぎ合わせると、意外とかんたんに、思い通りのスクリプトを作ることもできます。

約2000枚の商品画像を約10分で作成!

当店がスマホケースにオリジナルのデザインをプリントしてお届けするサービスを行っていることから、一つのデザインをいろいろなケースのデザインに貼り付けて(プリント見本)商品画像を作ることが多々あります。

こちらの商品画像などは、一つのデザインを機種毎に作成するといった気が狂いそうな作業で、商品画像を作成しています。これを手作業で行っていると、「お願いですから、新デザインは作らないで。。。」となってしまいます。もちろん手は腱鞘炎です。しかも、一つの商品の中には、それぞれ7〜10枚ほどの画像が必要になります。手作業だと果てしない作業量となりますが、スクリプトを組んでしまえば、約10分で完成です。

スクリプトを走らせている間は、他の作業が出来るのもメリットです。ルーチン化できるPhotoshopの作業は、全てスクリプト化してしまい、人間じゃないとできない作業に特化する。これが断然お得だと思います。

基本はコピペでプログラミング

プログラミングというと、「覚えなければ駄目でしょう?」とか、「どうやって書けばいいのか分からない」といった声を良く聞きます。でも、そんなに難しく考えることがありません。要所を抑えることで、全てを把握しなくでも後はコピペで済ませることも可能です。実際、私はそのように作成しています。

要所とは、for ~やif ~ などの関数の癖を掴んだり、フォルダやファイルの選択→開く→処理→書き出し(保存)といった一連の流れを掴むことです。これを頭の中に入れているだけでオッケ。あとはネットで調べたりすると、結構いろいろとアドバイスしてくれるページが出てきますので、それを自分のプログラムに当てはめることで、完成していきます。要は慣れの部分が多いかも知れません。

最初はとっつきにくくても後々大幅な時短にあるので、デザイナーさんやDPI関係者にはおすすめです!


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