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魅世物小屋に魅せられて(前編)~BUCK-TICK「魅世物小屋が暮れてからーSHOW AFTR DARK」

こんにちは、hirokoです。
今日は、7月17日に配信されたBUCK-TICKのStreaming Live「魅世物小屋が暮れてから-SHOW AFTER DARK」について。

はじめに

『魅世物小屋が暮れてから』は、昨年末に有観客+配信で行われたDIQ以来のライブ映像。「映像作品」としての配信は、昨年の「ABRACADABRA LIVE ON THE NET」以来の公開です。
一夜限りのスペシャルメニュー。タイトルからして、隅々まで凝ったステージになるであろう、と発表時からドキドキ。個人的にも大好物の「ダークなB-Tワールド」を堪能できるはず!とわくわくしていました。

幕が開くと、待っていたのは想像していたあれこれを遥かに超える世界。
アレンジによってもはや別物に生まれ変わったあの曲、この曲。あまりの変貌ぶりに、え、ちょっと待って!と何度も度肝を抜かれる。驚きと興奮と感動で情緒が大忙し。
濃厚で妖艶、やらしくて優しい(え?)、ダークなのに煌めいている。
これぞBUCK-TICK♡という世界に酔い痴れることができました。

注)以下、ネタバレです。
これから配信をご覧になる方は、くれぐれもご注意ください。

***

OPENING

オープニングは、モノクロのイラストコラージュ。
魅世物小屋の看板と、陽気で軽快で奇妙な曲に誘われて入り口をくぐる。進むにつれて増す、妖しく寂しげな雰囲気。モノクロから一転、色のある世界へ。重なり揺れる、廻るコラージュに、平衡感覚を失う。
赤い幾つもの幕をくぐったら、日暮れた後にひっそりと開くもうひとつの見世物小屋に辿り着く。
・・・いつものごとくオープニングですっかりB-Tワールドへ。
さぁ、夢と現の間、儚い一夜の夢の始まりです。

第一幕

赤い円形のステージ。後ろの赤い垂れ幕。頭上から垂れ下がる電飾。まさに見世物小屋に迷い込んだよう。好き。こういう世界、大好き。
メンバーの衣装はアーティスト写真と同じ。あっちゃん、黒い羽織りに黒シャツ、スリムな黒の皮パンなんて・・・好きに決まってるじゃない。見惚れるに決まってるじゃない。あぁ、なんて美しいのかしら。

1 唄

配信前の告知でNew シングルの収録曲に「唄 Ver.2021」って確かにあった。でも、へぇ、唄かぁ、ってさらっと流してたんだよねぇ。←おい
まさか1曲目にくるとは思ってなかったわ。まさかこんなアレンジだなんて思ってなかったわ。林檎嬢の英語&ジャズバージョンも新鮮だったけど、これはまた・・・。ビッグバンド風(?)の華やかさと賑々しさもあって一曲目にぴったり。いきなり度肝抜かれた。予想もつかないアレンジでの幕開けに否が応でも期待は膨らむ。

2 スズメバチ

このバージョン大好き!ロクス・ソルスで披露されたときは、あまりの色気に悩殺されたのよねぇ。間奏でギターズが激しく掻き鳴らす音色がまた色っぽくていい。そういえばあの時も円形のステージだったっけ。もう2年も前なのか…月日が流れるのは早い…。

3 masQue

仮面に顔を、唇を寄せるあっちゃんの仕草にどきどきします。この曲を観るたびに「とてもお美しい」のはあっちゃんだよね、と思います。着物を羽織っているのに西洋風の仮面と違和感がない。仮面を操る手、指先まで美しい。

4 ノクターン

色が消えた世界に響く雨音。遠くに聞こえる車の音。静かな暗がりの中、あっちゃんが見上げた空から落ちる雨粒が、差し伸べた手を濡らしていく。ステージ上と脳内が混然となって、もう一つの世界を見ているような気分になる不思議な曲。
手の平をくるりと返すあっちゃんの仕草が好き。
ラストの歌詞での静けさと雨を切り裂くような声も好き。
声一つで、がらりと景色を変えてしまうってすごい。

5 誘惑

これは!好きな曲!!!新しいアレンジで聴けて嬉しい。
そういえば今回のステージにぴったりよね。あっちゃんの低音ボイスに、仕草に、ゾクゾクするのです。ユータのベースが渋くて色っぽい。間奏のヒデさんのギターもいいよねぇ。そうそう、今回は無表情にギターを掻き鳴らすヒデさんの色気にもちょいちょいヤラレました。
淫靡で妖艶。抑えられない色気があっちこっちからダダ漏れていて、くらくらする曲。はぁ。たまらん。

6 Coyote

「夢見る宇宙」のCoyoteが個人的に過去最高。
だったのですが、ちょっとこれは・・・それに優るとも劣らない美しさでした。モノクロから赤味がかった色への変化は、まるで荒れ果てた大地と燃える夕焼けを表しているよう。配信ライブならではの映像美。

祈るようにきつく組んだ手と声に込められた切実な祈りに、胸がぎゅっとなる。自分を抱きしめる手(の筋)、羽織りをなびかせてくるりくるりと舞う姿、裾を持ち上げて足を踏みしめる姿、組んだ手をくっと噛む仕草、そして切ない声。なんであんなに仕草が美しいんだろう。好きすぎてどうにかなりそうだわ。←すでにどうにかなってる。

7 Mr.Darkness&Mrs.Moonlight

あっちゃん羽織り脱いだ!!!レースのフレンチスリーブ!!!珍しくシャツをINしてないせいで、おみ足の細さが際立ちます。ていうかね、腕よ、腕!腕が美しいのよ!!!今回は腕見られないのかしら、と思いかけてたから嬉しいよー!!!←手(腕)フェチ、興奮しすぎて「!」多用。

腰に手を当ててぐっと腰を落とす姿の、カメラを見る目線の、なんと力強く色っぽいことよ。うっすらと見える日焼けの跡すら愛おしいわ。・・・と、あっちゃんに悩殺されつつ、横で足を高々と上げる今井さんとヒデさんの軽やかなステップにも目を奪われる。今井さんがコーラスしながら微笑んでいるようでキュン。なんだかなぁ、もういろいろたまらんよなぁ。

8 サタン

久しぶりすぎてタイトルがなかなか浮かばなかった。サタン、久しぶりだー。Rainのnを「nne」って発音するあっちゃんのねちっこい(褒めてます)歌い方が、なんともやらしくて好きです。マイクに沿ってまっすぐにのばされた腕(とその筋)が好きです。ヒデ曲って、アコギバージョンだとさらに妖艶になって変態性が増しますね。こういうの、すごく好きです。(なぜここにきて自分の性癖を披露しているのだろうか)

野良猫になるあっちゃん、なぜかちょっと控えめなところが可愛いですね。
ラスト、ぎゅっと掴んだお尻の小ささにも目を奪われました。あ、全然曲聴いてないみたいだけど、ちゃんと聴いてますよ。

(幕間) 
メイクさんに口紅を塗ってもらうあっちゃん。半開きの唇とちょっと虚ろな目にはぁぁ♡ってなってたら、不意にメイクさんに焦点が合う瞳。あんな至近距離であっちゃんと目があったら死ぬ。死んでもいい。いいえ、むしろ死にたい。(なんかすみません)

9 舞夢マイム

そうか、口紅と言えば舞夢か。でも「ABRACADABRA」の曲が来るとは意外。アコギバージョン、自然で違和感全くなかったなぁ。
これまた配信ならではの映像美。ステージ上の赤と青とセピア色の映像の対比が印象的。あっちゃんが女優さんみたいで、まるで1本の映画のようでした。
「ABRACADABRA」では粋で強かなお姉さん、といった感じだったのが、今回は映像のおかげで、どことなくうらぶれた疲れた雰囲気も加わっていて。年を重ねた女性の孤独と悲しみ、みたいなものも感じられた。短期間でこんなに表現が変化するんだなぁ。とあっちゃんの類稀なる才能に圧倒されました。この歌を唄うあっちゃんは、とても楽しそうだね。小道具としては初登場(だよね?)の扇子も効いておりました。

10 DIABLO

きた!今回のメインテーマ!
あっちゃん大好きなやつ。これは外せないよねぇ。

椅子に腰かけて、お膝をくっつけてリズムをとるあっちゃん。なに、すっごく可愛いんだけど。椅子から立ち上がった時、綺麗に広がって椅子を覆った着物の裾が、花嫁さんのヴェールみたい。闇夜の花嫁だわね。

この曲終盤のお楽しみは、ぴょんぴょん足を上げてじたばたする今井さん(表現力)。今井さんのこのスタミナ、すごいよなぁ。

最近、この曲終盤になるとあっちゃん無事に歌い切れるかしら、ってドキドキする。ロクス・ソルスの初日を思い出ちゃって。えぇ、わかってる。大きなお世話よね。
歌えなかった時の苦笑いとか悔しそうな表情とか、不意に見せる素顔はライブならではの特別な瞬間って感じなんだけどね。それはそれで、見られて得した♡って思うんだけどね。歌い切ったあっちゃんを見ると、それはもう嬉しくて誇らしく思ったりもするのですよ。…って、私は一体誰なんだろう。

11 JUST ONE MORE KISS 

「DIABLO」で乾杯して終わりと思っていたら、ここでJOMK 来た。
これもNew singleに収録されてるのよね。

軽やかで可愛らしい、きらきらしたアレンジにびっくり。80年代のアイドルが歌ってそう。清涼飲料水のCMとかに使われそう。などとバクチクのイメージと真逆の感想を抱く。ついさっきまで暗黒大魔王だったのに。あっちゃんの振り幅の大きさとギャップにやられっぱなしなのよ。
後半に進むにつれて、きらきらの中に潜んでいた悲しみとか孤独、苦悩、みたいなものが滲み出てくるところが、さすがはあっちゃん。

来年はデビュー35周年を迎える彼ら。5人が重ねてきた年月や培ってきた表現力。いろんなものがぎゅっと詰まっているようで、ぐっときた。次のシングルは、35周年の幕開けに向けた大きな布石になるんだろうな。

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アーカイブ見ながら書いていたらとんでもなく長くなったので、ここで一旦休憩。相変わらず長いわりに中身のないレポですが、よろしければ後編もお付き合いください。

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