2023.12.29「バクチク現象2023」
昨日、武道館から帰宅。
夢を見ていたようで気持ちは混乱したまま、今の気持ちを記録。
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12月29日。
緊張と不安で複雑な気持ちのまま迎えた武道館公演当日は、年末とは思えぬ暖かくて穏やかな青空。
開演前のお茶会で懐かしい顔を見て、泣いて、久しぶりに声出して笑ったら、張り詰めていた心と体が少し緩んで楽になった。
着席して涙ぐみ、オープニングで涙が止まらなくなり、一曲目が始まった瞬間、泣き崩れて何も考えられなくなった。4人が眼の前にいるんだから泣いちゃだめ、ちゃんと見なきゃ、って思うのに涙が止まらなくて。
最初はステージもスクリーンもまとも見られなかったけれど、ここまで来たんだから見なくちゃ。って思って、できる限り俯かずに、逃げずに、なんとか最後まで見届けることができた。
頭も体も痛くなるほど泣きっぱなしのコンサートなんて生まれて初めてだった。ステージから見えるのがみんなの泣き顔ばっかりで、4人もきっと複雑な気持ちだったろうな。
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真ん中が黒いままの5分割されたスクリーン。
いつもの立ち位置に降り注ぐ光。
あっちゃんの不在を、否が応でも実感させられる。
なのにスクリーンにはいるし声も聴こえるから、つい姿を探して、なんでステージにいないの?あっちゃんどこにいるの?って混乱してしまった。
スクリーンで久しぶりに観たあっちゃんの声も姿もやっぱり美しくて、やっぱり大好きで。いないなんて嘘みたいで、会いたくて会いたくて…涙が止まらなかった。
何度も武道館の天井を見上げ、見つめていたヒデさんは、空に向かって語りかけてるみたいだった。
目を閉じてベースを爪弾くユータさんといつも以上に力強いアニイのドラムは、あっちゃんに今のBUCK-TICKの音を精一杯届けてるみたいで、胸がいっぱいになった。
真ん中でいつもみたいにくるくる回る今井さんが、なんだか不意に寄る辺ない子供みたいに見える瞬間があって。「ずっとあっちゃんの隣でギターを弾いていたかった」って言葉が、改めてずしんってきた。
4人がステージ上にはいない(でも間違いなく一緒にいる)あっちゃんと一緒に演奏している姿に胸がいっぱいになった。
そして、あの日から続く悲しみ、迷い、不安、やりきれなさを。これまでもこれからもBUCK-TICKは5人だし、パレードは続く。という決意を。それぞれの言葉で伝えてくれた4人の覚悟と優しさ、愛の深さが胸にしみた。
そしてどんな時も厳しく優しく、愛とユーモアたっぷりに未来を示してくれる今井さん。その言葉にどれほど救われていることか。
本当に、本当に、ありがとう。
あっちゃんがいないステージを目の当たりにしたら現実を受け入れられるようになるのかな?って思っていた。だけど、まだ悲しくて泣いてるし、気持ちがぐちゃぐちゃで余計混乱している。受け入れられたかどうかもわからない。
新しいアルバムの制作に来年の武道館公演と、すでに動き始めている第2期・BUCK-TICK。どんな形になるのか正直怖いし、まだ目をそらしていたい気持ちもある。
それでも。乗り遅れさえしなければ、B-T TRAINに乗り続けてさえいれば、ずっとずっと一緒に行ける。あっちゃんもずっとそばにいる。
そう信じて、泣きながらでもゆっくりでもいいから、彼らと一緒にいこう。
2023年最後のBUCK-TICKをこの目で観ることができてよかった。
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会場を包む泣き声、歓声、歌声、みんなの想い。
なんだかステージ中央・あっちゃんの場所に立つ光の柱が、それらを全部掬い取って溶かして宙に返しているみたいだった。
それを見て、あっちゃんが会場を抱きしめてくれてるみたいだな。って思ったよ。
あっちゃん、会場で全部見てたよね。
だから、LOVE MEでアニイにいたずらして、泣いてばかりのみんなを笑わせてくれたんだよね。声を消すことで「ちゃんといるよ」って教えてくれたんだよね。成功して、きっといたずらっ子みたいな顔で笑ってたね。
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生と死を歌い続けてきたあっちゃんの言葉が、これまでとは違う意味をもって胸に迫ってきた。まだ悲しくて辛くて、その言葉の意味をしっかり受け取ることができないけれど。あっちゃんが残した言葉が新たな異なる意味を携えて、これからより深くいろんなことを教えてくれそうな気がしている。
そのあっちゃんからのメッセージをしっかり受け取って、私なりに読み解いて、これからも生きていくよ。
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12月29日は約束の日。ハレの日。そして乾杯の日。
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そういえば帰宅途中に「音楽と人」を受け取って、あっちゃんと一緒に帰りながら思った。あっちゃん、体がなくなって本当に変幻自在で神出鬼没になったんだね。
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