見出し画像

ハウスと国譲りの関係性を考えてみた。

はじめに

ホロスコープにおけるハウスの意味合いということを、このところずっと考えています。

やはりカルディアンオーダーが、ハウスの本来の意味であり、後年、加えられたナチュラルホイールは後付けであり、むしろハウスの本来的意味を見えなくさせてしまったのではないかと思うところがあります。


カルディアンオーダーとナチュラルホイール

カルディアンオーダーとはハウスの回転方向が、時計回りに進むとする説で、ナチュラルホイールは反時計回りに進むとする説です。

ナチュラルホイールはサインの回転方向と同じであり、サインとハウスの意味合いが同じように捉えられていて、これは後年サインとハウスが混同して生まれた考え方ではないかと思われます。ぜんぜん意味がないとは思いませんが、明確にするためには、このあたりをしっかり識別する必要があるのではないでしょうか。

カルディアンオーダーは時計回り
ナチュラルホイールは反時計回り

Acが「誕生」なら、Dcは「死」?

カルディアンオーダーにおいては、ホロスコープの上半分があなたの領域で、下半分がわたしの領域になっています。

Acが誕生であるならば、Dcは死ではないのか、と考えるのは自然な成り行きではないかと思います。

たしかに、わたしは、誕生後、12室あなたの面倒事、11室あなたの喜びを経て、10室あなたの居場所に向けて、成長していきます。

そして9室においては、あなたの考えを学び、さらにそれを自分の内側で熟成させ、やがて8室あなたのものをリソースとして応用し、気がつくとわたしは7室あなたになっていたということに気がつくわけです。

そしてあなたとなったわたしは生まれ変わったということになります。ここからはあなたは6室わたしの面倒事となり、5室わたしの喜びとなり、やがて4室わたしの居場所に至ります。

そして3室わたしの考えをあなたは学び、さらに熟成させていくのでしょう。そうして2室わたしのもので受け継ぎ、またあなたはわたしになるのです。

わたしがあなたになり、あなたがわたしになる。そういうストーリーが見えてきます。

ちなみに、こちらで書いたストーリー「ハウスを巡ってみた」は誕生から、死に至るまで、1周でひとりの人間の一生を表わしたものとして書いたものなのですが、途中で「あなた」が死に、生まれ変わって、私の赤ちゃんとして生まれてきたというイメージを含み持っています。


このストーリーはいったい何を表しているの?

わたしとあなたの対称性は、此岸と彼岸の対称性と、同じものなのではないかと思いました。もっと言い足すとすれば、あなたは神を指していると言えるのかも知れません。

わたしが生き、神から学び、やがて成熟して、神の能力を継承し、神となります。そしてそれと同時に、神は死に、新たな人として生まれかわります。

そしてあらたに誕生した人は、神となったわたしの庇護のもと、成熟していき、やがてまた交替するということになります。

まさに神とわたしの役割の交替がここで行われていると見ることができるのではないかと思うのです。

天津神と国津神

古事記や日本書紀には国譲り伝説が残されています。国津神が天津神に国を譲ったとされる伝説です。

国津神がわたしであり、天津神があなたであり、その交替が行われたということが、国譲りということなのではないかと思うのです。

わたしとあなたが循環し、人間は神の居場所の中に、自分の居場所を作り、神の考えを学び、神の創造物をリソースとして使い、さらに発展させてきました。そして気がつくと、人間であったわたしが神になる時が来たというのが、Dcという時なのかも知れません。

その後には、わたしとあなたが入れ替わった世界が現れます。おそらくこれが、今ちまたで騒がれているアセンションということなのだと考えたら、おもしろくありませんか?

まさにグノーシス

このように、ホロスコープが表している世界観は、あなたとわたしが交互に入れ替わりながら、世界を構築していく、まさに宇宙の創造原理に他ならないのではないかと思ったんですよね。

これはグノーシスの世界観そのものであり、ホロスコープの起源がこのグノーシスに通じていたであろうと想像することができると思います。そして、もちろんこれはヌーソロジーにも通じる話という事になります。

封印されていたのか?

しかし、ここまで来て、思うのは、なぜ、カルディアン・オーダーが隠されて、裏に回ってしまったのかということです。今では、ほとんどの西洋占星術の本で書かれているのは、ナチュラルホイールに基づくハウス理解が主流になっています。

このあたりにはもしかしたら、意図的に隠されたというような事があったのかも知れないと思うところもあります。いわゆる、封印ですね。

カルディアン・オーダーを封印することで、神と人間の関係性が変ってしまったというあたりにヒントはあるのかなとも思います。もし、カルディアン・オーダーを認めるならば、神と人間は互換の関係ということになり、神が上で、人間が下という見方は覆ってしまいますからね。

それに関しては日本でも同じような事があったようです。国譲りを受けた天津神側が、国津神が二度と権力を取ることがないように、様々な封印儀式を行ったというようなことを聞いたことがあります。

お雑煮であるとか、しめ縄であるとか、豆まきとか、そのような日本人の日常に入り込んでいる儀式の中に、古い神を封じ込めるという呪詛的な意味合いが含まれていたのだそうです。

このように鬼として封じ込められた者たちを掘り起こし、復権させていくということと、このカルディアン・オーダーの復権はつながっているように、僕には思えるのです。

僕の興味

このようにしっかりとホロスコープの起源を押さえた上で、ホロスコープを読んでいくとしたら、きっと今まで以上に深く本質に触れるようなリーディングが可能になるのではないかと考えています。

個人的には、そういう質を伴ったセッション、個人鑑定などを提供していけるようになりたいと思っているんですよね。

というわけで、今日も掘っています。掘って掘って、つながりを見いだしていくということで、世界はどんどん広がってきているように思います。

ここまで、読んでくださり、ありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?