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「女の法則」読書感想

吉野さやかさんの「女の法則」を読んだ感想。

出会いは蔦屋でした。どピンクの表紙に引かれて。
「女性性を大切にしよう」というアドバイスにはケッという気持ちだった私ですが、最近になって女性であることを受け入れるべきなんじゃないかと思い始め、この本を手に取るきっかけになりました。
幼い頃からなんかありのままの自己と周囲が期待するふるまいが一致しないな、違和感があるなと感じていて、20歳前後になってようやく、自分が女性であること、女性の役割に縛られることに反発心があるってことに気づきました。でも性同一性障害というほどではなくて、幼馴染の女の子がスカートを履けなくて、男に生まれればよかったと泣いていたのを、そういう人もいるんだなと、ひどいようですが他人事のように眺めていました。なので心は男だ!というほどではなくて、ただ女としての分厚いフィルタで見るのはやめてくれ、わたしは女でも男でもない、フラットな視線で見てほしい、女は男と同じように同じことができることを知ってほしいというのが数年前までの望みでした。
それが、つい最近になって女性であることを受け入れたほうが、人生上手く行くのではという気持ちになってきました。もちろん数十年前まで男の役割とされていたことを、女性が果たすことができるのは変わらない事実ですが、そのプロセスは女性らしさというものを生かしたほうが楽なんじゃないかと。例えば、仕事で稼いで家計を支えるけれど、勤務の仕方は従来みたいに満員電車に揺られ朝9時きっかりに会社に出社して毎日8時間+残業を週5日こなす、体力を要し時間と場所を縛られるマッチョなやり方じゃなくて、在宅ワークで時短勤務しつつ、体調不良があればすぐに休む、静かで柔軟な働き方をするほうが、上手くいく。結果は同じだけど過程が女性にあったものじゃないとと思うようになったのです。
この本も、女の体や特性を受け入れ、快適でいよう、という内容で、つい最近考え始めたことを肯定してくれました。しょっぱなから「子宮の声を聴こう!」という衝撃的なアドバイスから始まり、ぶっちゃけ子宮の声なんか聞こえるわけないのですが、要は体がついていけないことはやめて、労ってあげれば、健康もお金も幸せも手に入るものよ、ってことでしょう。今まで、収入を上げたくて、嫌なことも全部飲み込んで夜10時まで働いて、体が壊れたら病院で直せばいいやと思って働いてきました。でも半年前から突発性難聴になって治らなくなって、お給料もそんなに上がらなくて、ああこれって間違ったやり方だったんだなって観念しました。でも幸せやお金を諦めたわけではなくて、吉野さんの言う通り、身体と心を労っていけば、きっと上手くいくし、ちゃんとお金も幸せも入ってくるという安心感が今はあります。

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